ポーカースタジアム
December 16, 2018
『ポーカースタジアム』第2回ロケテストに行ってきました

バンダイナムコの新作アーケードゲーム、
『ポーカースタジアム』。
未だ日本ではマイナーな「テキサスホールデム」を、
敢えてオンライン対戦ゲーム化した、野心的な作品です。
筆者はいちポーカー愛好家として本作に注目していたのですが、
その第2回ロケテストが愛知県でも行われる…と聞いて、
電車とバスに2時間ほど揺られて行ってまいりました。

このゲームの筺体は前面の大型モニターと、
テーブルのタッチパネルモニターを組み合わせた専用筺体。
特徴的なのはテーブル側のタッチパネルモニターで、
このモニターでテーブルに配られたカードをめくって確認する
(テキサスホールデムでは普通手元にカードを持つ、ということはしない)、
またチップを手で押し出して場に出す…といった、
実際のポーカーテーブルで行う動作をかなり忠実に再現しています。

また、このゲームでは全6人のキャラクターをアバターとして選択でき
(うち、ロケテストで選べるのは5人)、
他のプレイヤーがカードをめくって覗き込んでいる…といった動作が
アバターの動作としてリアルタイムに反映されます。
また、オールイン(全賭け)でプレイヤー同士がぶつかった際などには、
アーケードゲームらしいド派手な演出で対戦を盛り上げてくれます。
実際の操作やルールの詳細については、
アリエスの小部屋様のロケテストレポートが
非常に詳しいのでそちらに譲りますが、
個人的にいろいろと気になった、
あるいはここが素晴らしかったという点を、
このblogに書き残しておきます。
第2回ロケテスト時のこのゲームの詳細ルールは以下のような感じ。
初期チップ6000、ブラインド(一部ポジションの強制ベット)100-200、
アンティ(全員から徴収する参加費)100の、6人テーブル戦。
基本はリングゲーム(自由にプレイヤーが参加できるテーブル)であり、
時間経過によるブラインド上昇はなし。
チップが15000を超えると*勝利*となり、
再びチップ6000を持って新たなゲームに参加する。
(追加クレジットなし)
以下の条件のいずれかを満たすと敗北。
・チップが0になる。
・残り時間が0になる。
チップが0になった場合は500PP(2クレジット)投入で
再び6000チップ、残り時間50秒からコンティニュー可能。
残り時間は50秒持ちから始まり、
各ラウンドで2秒以上長考するとその経過時間だけ減っていく。
また、内容を問わず「フォールド」すると-4秒。
ポット獲得して他のプレイヤーを飛ばす(チップを0にする)と+8秒、
オールインで他のプレイヤーとぶつかって勝利すると+4秒、
15000チップ集めて勝利すると+15秒。
残り時間が無くなってきたら250PP(1クレジット)で+25秒の購入が可能。
(0秒になった時も1クレジット25秒購入でコンティニュー可)
以降、少しポーカーがわかる人向けの記述をするので、
ポーカーを知らない人はしばらく読み飛ばしてもらっても構いません。
(ポーカーがわかる人向けの記述、ここから)
ブラインドは100-200で初期チップは6000(30BB持ち)…と、
意外とスタックには余裕があるように見えるけれども、
アンティがなんと100もあり、
6人テーブルのポジション1周あたりチップが900も減ります。
それ以上に厳しいのが残り時間で、
初期持ち時間が50秒、フォールドすると-4秒と、
初期の持ち時間では12〜13ハンドしかプレイできない計算になります。
こういった点が相まって、現在のこのゲームのフォーマットでは、
じっくりタイトに構えてプレイするよりも、
ハンドレンジを広げてアグレッシブにプレイした方が良い結果が出る感じ。
本作を監修している木原直哉氏(日本人初のポーカー世界大会ブレスレット獲得者)のblogで、
アグレッシブさが求められるよう、意図的にこういったフォーマットになった…
という旨の発言がありますが、
こうしてアグレッシブさを要求されることにより、
必然的にプレイヤー同士がぶつかり合う機会が増えて、
アーケードゲームとしては良い感じに派手になってるな…と思いました。
(ポーカーがわかる人向けの記述、ここまで)
ともかく、カードのめくりやチップ移動といった動作を
実際に自分の手で行い、
他のプレイヤーのそういった動作をリアルタイムで確認でき、
各種エモートで意思表示もできる…といった点は、
まさしくポーカーテーブルを囲んでの対人戦の雰囲気そのもの。
オンライン対戦のあるポーカーゲームは既にいくつか存在しますが、
本作の操作感のリアルさや雰囲気は、
そういった既存のゲームとは一線を画すものです。
リアルでポーカーテーブルを囲んで、
対人戦のポーカーを遊ぶとなるとかなり敷居が高いのですが、
ゲームセンターであればそんなことはなく、
気軽にテキサスホールデムの対人戦が楽しめる…というのは大きな利点かと思います。
(ポーカーを取り扱ってるバーなんかに一見で入るのは勇気がいるし、
初心者向けを標榜する秋葉原の某メイドカジノやその系列店でさえ、
ゲーセンに足を踏み入れるより難易度は高いと思います。
筆者は一時期名古屋の系列店に通ってたけどさ)

アーケードゲーム『麻雀格闘倶楽部』の登場が、
ゲームセンターにおける麻雀ゲームという概念を
根本から書き換えただけでなく、
麻雀というゲームのすそ野を広げる事に貢献したように、
この『ポーカースタジアム』が「ポーカー」というゲームの面白さを、
より広く伝えられる存在となる事を期待しています。
このゲームが正式稼働したら、筆者はそれなりにやり込む予定。
(近場のゲームセンターに入るかどうかにもよりますが…w)
February 25, 2020
『ポーカースタジアム』で見かけたバンダイナムコのパロディたち
Aランク到達しますた #ポーカースタジアム pic.twitter.com/mPtobewaDY
— ずんこ。(jzunkodj4y) (@jzunkodj4y) February 23, 2020
1月に稼働開始したアーケードゲーム、
『ポーカースタジアム』にすっかりハマっております。
全国のゲームセンターを接続し、
ポーカー(テキサスホールデム)のオンライン対戦を行うゲームでして、
ポーカー好きの筆者はこのゲームのロケテストにまで足を運んでいます。
そのロケテストから1年以上を経て稼働した本作を
それなりにやり込んでいるのですが、
本作にはポーカーとは全く関係ない部分で、
ゲーマー的な視点で楽しめる部分があります。
それは、参加人数が足りない場合の代打ちCPUの名前に、
バンダイナムコの歴代ゲームのパロディが使われていること!
この数が、想像するよりはるかに多いのです。
以下、筆者が気づいたものを列挙していきますと…


まずは「ギャラクしゃん」(『ギャラクシアン』)に「GYAラガ」(『ギャラガ』)。
あらゆるゲームメーカーが『スペースインベーダー』のコピーを作っていた時代に、
いち早くそこから一歩進んだゲームをリリースして
ゲームメーカー「ナムコ」の名を高めた伝説のシューティングシリーズです。

その2作の流れを汲むのが「ギャー+」(『ギャプラス』)。
そう書いてこう読ませる発想はなかった…w

レトロナムコシューティング繋がりでは「おおぞらキッド」(『スカイキッド』)。
アーケード発の横スクロールシューティングでFCにも移植されました。

もちろんナムコシューティングと言えば「せひうす」(『ゼビウス』)も。
言わずと知れた遠藤雅伸氏による伝説のシューティングゲームです。
なお、「せひうす」という表記は『プロ野球ファミリースタジアム』に登場する
「ナムコスターズ」(ナムコ作品のキャラクターを集めたチーム)由来と思われます。

ゼビウス繋がりだと「ガンプ」というNPCも。
黄金のFCソフトが有名な『スーパーゼビウス ガンプの謎』からでしょうか。

『ゼビウス』の自機「ソルバルウ」のパロディと思わしきNPCもいます。

ナムコスターズ繋がりだと「らりいX」(『ラリーX』)。
レースゲームではなく、敵車を煙幕で妨害しながら、
チェックポイントをすべて回収するという実質ドットイートゲーム。

さらにファミスタネタで「くろまて」。
かつて野球ゲームが実在の選手や球団に許可を取らずに、
変名で選手を参加させていた時代に、
読売ジャイアンツのウォーレン・クロマティ選手を
モデルにしたキャラクターの表記が「くろまて」でした。

ナムコスターズっぽい表記だと「まっぷー」なるものも。
おそらく『マッピー』のもじりと思われますが、
実際のナムコスターズではこの名義で参戦したことはない模様。

「ぴっぴ」もおそらく長靴下やギエピーなどではなく、
ナムコスターズの俊足選手「ぴぴ(ポールポジション)」から。

ナムコの和風アクションゲーム『源平討魔伝』の、
主人公「かげきよ」(平景清)の名前も確認。

『源平討魔伝』の案内役である安駄婆…ずいぶん若返りましたな

一見『ベルセルク』っぽいけど、元ネタはおそらく『ドラゴンバスター』。

アタリのレトロゲーム『ペーパーボーイ』のパロディと思わしき、
「しんぶんこぞう」という名前もあります。
何故アタリのゲームが…と思いきや、
アーケード版を日本で販売したのがナムコなんだとか。

女性NPC名として「Wもも」(『ワンダーモモ』)。
萌え要素を前面に押し出したアクションゲームの先駆けだと思います。

ゲーム名をそのまま使ったキャラクターもいて、
この『フォゾン』も一例。

ゲームよりもパチンコ台が有名らしい「ピストルキング」(『ピストル大名の冒険』)。

進撃の巨人の元ネタとなったアダルトゲーム…ではなく、
『リブルラブル』が元ネタであろう「リブラブ」。
宝箱システムはウィザードリィからの発想なんだとか。

自転車を漕いで空を飛ぶアーケードゲーム『プロップサイクル』。
上岡龍太郎司会のテレビ番組『超次元タイムボンバー』で、
このゲームをアレンジしたものが使われていたのが筆者は印象に残ってます。
なお「フロップ」はポーカー用語で最初のベットラウンドが終了し、
カードが3枚開かれたタイミングおよび開かれたカードを指します。

同じくフロップを名前に含んだこちらの元ネタは、
おそらく『ことばのパズル もじぴったん』。
「ふたりのもじぴったん」は名曲。

ポーカー用語を含んでいる繋がりで、
テキサスホールデム最強の手札である2枚のエース
(「ロケット」とも言われる)を含んだ名前の元ネタは『エースコンバット』。
AAを持っているプレイヤーがいると大抵激しい戦争になります。

こちらは『リッジレーサー』の流れを汲むレースゲーム、
『レイブレーサー』が元か。
「レイズ」はポーカーでの掛け金つり上げを指します。

バンダイナムコの定番アーケードレースゲーム繋がりで、
『湾岸MIDNIGHT』ネタも。

ナムコの人気ゲームとしては「キャリバー」(『ソウルキャリバー』)も。
未だに筆者の中ではDC版が名作です。

体の上でサルを歩かせて女の子の服を脱がしていく、
ナムコ御乱心ゲーム『ダンシングアイ』が元ネタと思われるキャラ名。
PS3でリメイクされる…そう思っていた時期が俺にもありました

PS3『のびのびBOY』なんて誰が覚えてるんですか!

Wiiの奇ゲー『マッスル行進曲』も忘れられてませんでした。
筋肉体操とかリングフィットとか流行ってるしリメイクワンチャン無いですかね。

『子育てクイズ マイエンジェル』はいろんな意味で立派に育ったようです。

現役のアーケードゲーム(『機動戦士ガンダム 戦場の絆』)も。

15000点を達成すればもう1局遊べるドン!

少し前に『ドラゴンボール ZENKAIバトルロイヤル』という
アーケードゲームもありましたね。

「DBZ」も「ウルトラ」も「ガン」も全部バンダイの稼ぎ頭IP。

『デジモン(デジタルモンスター)』も鬼太郎の後番組として、
アニメが近日復活予定。

『デュラララ!!』もバンダイ案件。

バンダイナムコのタイアップ作品と言えば『.hack』も。
ゲーム会社・サイバーコネクトツーの出世作。

こち亀にも時々登場した『浅草花やしき』も、実はバンダイナムコ傘下。

実在アイドルを使用した実写ギャルゲー、
『AKB1/48 アイドルと恋したら…』までネタにされてました。
そんなところまで…

『超絶倫人ベラボーマン』からでしょうか。
ウーマンにすると危険度上昇率大な気が…w

『ドルアーガの塔』に囚われたヒロイン・カイの名前も。
彼女を主人公に据えたFCのスピンオフ作『カイの冒険』は名作だと思います。
イメージが違いすぎるけど、英雄王ギルガメスの嫁だから仕方ないか?

ナムコ初のアーケード音楽ゲーム、
『パカパカパッション』も忘れられてませんでした。
このゲームをモニターの電源を落として遊ぶ
(むろんゲーセンの許可を取って)…という、
凄腕のゲーマーを目撃したことを筆者は一生忘れません。
他にも「はるか」「ちはや」「ゆきほ」「たかね」といった
本家『アイドルマスター』のキャラクター名を冠したCPUなんかもいます。
(但し外見は既存女性キャラクターがランダム選択されるため、
「巨乳の千早」というゼノグラシア次元キャラが爆誕したりも…w)
バンダイナムコネタ以外にも「ヘルミュース」「ガスハンセン」といった、
現実の有名ポーカープロの名前を使用したCPUもいるようなので、
実際のポーカーファンの方はこの辺りを探してみるのも楽しいかも。
現在は設置台数も非常に少なく
(政令指定都市のある都道府県以外にはほとんど置いてない!)、
遊べる人は割と限られてしまうのが難点ですが、
カードを「めくる」動作、チップをベットする動作、
そしてオールイン時の緊迫感溢れる演出。
まさに「アーケードゲームならでは」のゲームなので、
もっといろんな方に触れて頂きたいゲームではあります。
March 08, 2020
明日始めてすぐに使える『ポーカースタジアム』初心者講座

ポーカースタジアム公式ホームページ、
ランキングに入ったり入らなかったりの
微妙なAランクを漂っている筆者です。
そんな程度の筆者ではありますが、
ポーカースタジアムを始めた直後のプレイヤーが見るべき情報が、
筺体付属のマンガ付き小冊子以外に何もないのでは?
と思ったので、
筆者が思いついた限りの「知っておくと少し初心者から抜け出せる」
程度の豆知識を書き残してみます。
ポジションの優位性を理解せよ
世の中には伝統的な5枚交換のポーカーや、
『ポーカースタジアム』のようなテキサスホールデムに限らず、
実に多種多様なポーカーゲームがあるのですが、
あらゆるポーカーゲームに共通する大原則があります。
それは、「ポジションの重要性」。
ポーカーはターン制であり、
決まった順番に各プレイヤーが行動します。
当然、後から行動するプレイヤーの方が、
他のプレイヤーの行動を見てから
様々な対応ができるわけでして、
「相手が先にレイズしてきた、勝ち目がなさそうだからここは降りよう」
「相手はチェック、こちらは勝ってそうだからレイズで攻めよう」
「相手が先にレイズしてきた、でもこっちは2ペア出来てるから
さらにレイズで倍返しだ」
といった感じでずいぶん判断がやりやすくなります。
これが、もし逆の立場だったらどうなるか?
「微妙な手だしレイズしたらレイズを返されて大損害になるかもしれない」
「2ペア出来てるけどレイズしたら降りられて利益が出ないんじゃないか?
とは言えフラッシュやストレートを引かれるのも怖い…」
といった感じで、情報が少ない分判断が難しくなるのです。
要はポジションが良い=後だしジャンケンができるから強い!
というシンプルなお話です。
ではどのポジションが一番有利なのかと言いますと、
第1ラウンドで一番最後に行動するBB…
ではなく、第2ラウンド以降常に最後に行動できる
Dealerボタンの位置のプレイヤーが一番有利なのです。
(第1ラウンド以降、SB・BBは最初に行動することになるので、
ポジションとしてはかなり苦しい位置です)
ポジションの優位性を理解して、
極力不利なポジションでの戦いを避け、
有利なポジションで戦う事を意識するのが、
ポーカー脱初心者の第1歩だと思います。
基本的な確率のお話
「確率」!?と聞いて
狼狽える方もいそうなので、
必要最小限の確率だけ明記しておきます。
手札2枚と第2ラウンドで開いた場の3枚で同一スートのカードが4枚あり
(例:手札がスペード2枚、場の3枚のうち2枚がスペード)、
第3ラウンド以降でフラッシュに発展する確率:35%
手札2枚と第3ラウンドまでに開いた場の4枚で同一スートのカードが4枚あり、
第4ラウンドでフラッシュに発展する確率:19%
手札2枚と第2ラウンドで開いた場の3枚でストレートの両面待ちが出来ていて、
(例:手札がJと10で場の3枚が9,8,A、Qか7でストレート完成)
第3ラウンド以降でストレートに発展する確率:32%
手札2枚と第3ラウンドまでに開いた場の4枚でストレート両面待ちが出来ていて、
第4ラウンドでストレートに発展する確率:17%
手札2枚と第2ラウンドで開いた場の3枚でストレートの穴開き待ちが出来ていて、
(例:手札がJと10で場の3枚が8,7,A、9でストレート完成)
第3ラウンド以降でストレートに発展する確率:16%
手札2枚と第3ラウンドまでに開いた場の4枚でストレート穴開き待ちが出来ていて、
第4ラウンドでストレートに発展する確率:9%
いきなり細かい確率を出しましたが、これらの確率が関係してくるのは、
主に「相手のレイズをコールすべきかどうか?」の判断です。
例えば、第2ラウンドで手札2枚と場札2枚が同じスートで
フラッシュ待ちの状況、場のチップは4000枚の状態で、
相手の手はAのワンペアであることが確定的。
ここで相手が4000点のオールインを入れてきた…という場合。
4000点払ってコールするか、フォールドするか。
きみならどうする?
まずは先述の確率を参照すると、
第2ラウンドの状態からフラッシュを完成できる確率は35%。
勝てば場の4000点と相手の4000点、合計8000点を得る事が出来ます。
この利益の期待値は8000×0.35=2800点。
一方、負けると4000点を失うので、
損失の期待値は-4000×(1-0.35)=-2600点。
つまりこの場合、利益の期待値が損失の期待値を上回るため、
確率的には不利でもコールすれば長期的には勝てるのです。
では、似たようなケース。
第2ラウンドでストレートの両面待ちが完成。
場のチップは4000枚の状態で、
相手の手はAのワンペアであることが確定的。
ここで相手が4000点のオールインを入れてきた。
4000点払ってコールするか、フォールドするか。
きみならどうする?
両面待ちストレートの完成率は32%。
利益の期待値は8000×0.32=2560点、
損失の期待値は-4000×(1-0.32)=-2720点。
この場合は損失の期待値の方が上回ってしまうため、
オールインに対してコールせずフォールドするのが正解となります。
このポーカーにおける確率と期待値について、
いきなり理解するのは難しいですが、
常にこういった計算を頭に置いて、
期待値的に有利な行動を取る事を心がけていくのが重要かと思います。
「テキサスホールデム オッズ アウツ」といった用語で
ネット検索をかければこの手の確率論について
詳しいサイトがたくさん出てくるので、
より深く知りたい方はそちらを。
(オッズと確率完全に理解した…という段階になったら、
「インプライドオッズ」「リバースインプライドオッズ」といった
概念を知るとさらに幸せになれるかもしれない)
プレイヤーの操作はアバターの動きと連動している
ここからはポーカースタジアム独自のお話。
本作がポーカーゲームとして画期的なのは、
下画面タッチパネルを用いてカードをめくったり、
チップを選択してベットしたり…という、
実際のポーカーにおける動作を再現している点なのですが、
これらの操作を行うと、上部画面のキャラクターアバターも、
カードをめくったり、前のめりになってチップを動かそうとしたり…と、
プレイヤーの動きと連動して動きます。
「あ、連動してるんだな」というくらいに思ってる方もいるかもしれませんが、
他のプレイヤーの動きを注意深く見るとここにも意外なヒントがあったり。
とくに意外と多いのが「新しく場のカードが開いた後、
自分の番でもないのに前のめりになってる」という光景で、
この動きは「自分の番でレイズするチップ量を調整している」可能性が高いのです。
わざわざ、次の行動を自分の番の前に宣言しているに等しい行為です。
当然他のプレイヤーは警戒せざるを得ないし、
ポジションの項で説明したように、
「他のプレイヤーの行動を知った方が有利」なので、
この行動にメリットはほぼ無いです。
ポーカースタジアムには制限時間があるため、
その制限時間を極力減らしたくない…というのはわかるのですが、
ベットのチップ量調整は自分の番のみにしておいた方が良いかと思います。
あとよく見るのが、「カードを何度も見返す」行動。
カードを何度も見返す=手札の記憶に自信がない、
すなわち良い手札が入っていない可能性が高い…
と、見なされても仕方のない行為なのです。
また、ポーカースタジアムではペアや各種ドロー候補が出来た際、
手札および場札にエフェクトが発生するので、
わざわざカードを見返さずともペアやドローが
出来たことがわかるようになってます。
カードを見返して確認している…という事は、
これらのエフェクトも発生していない可能性が高い、
すなわち役が全くない可能性が高い…という推測が成り立ちます。
(もちろんエフェクトを見てから改めて確認してる可能性もあるし、
あえてこの説を逆利用しようとしている可能性もあるので絶対じゃないですよ!)
何はともあれ、カードを見るのは最初に配られたときのみにして、
あとは何があっても見直さないようにするのが良いかと思います。
これは慣れないと結構難しいんですが、
手元にトランプがあれば実際にカードを2枚引いて見て、
そのまま裏返して場札を3枚→1枚→1枚並べて、
今自分が何の役を持っているか、ストレート待ちなら何待ちか…
というのを意識してやっていくと次第に覚えられるようになります。
制限時間が残り少なくても焦る必要なし
ポーカースタジアムには「制限時間」があります。
初期状態で50秒、ポットを取れなければ4秒ずつ減り
(そのラウンドの思考に4秒以上かかった場合はそれだけ減らされる)、
残り0秒の状態でハンドを終えると(250GPで制限時間25秒を購入しない限り)
強制的にゲームオーバーになってしまうシステムです。
そのため、制限時間が切れそうになると、
一か八かのオールイン勝負を仕掛けたくなってしまうのですが、
実際のところ、これにはあまり意味がありません。
というのも時間切れでゲームオーバーになったからと言って、
チップをすべて失ってゲームオーバーになったときほどに
ランクポイントは減らないからです。
チップをすべて失った場合は現在のランクに応じて、
ランクポイントに大幅なペナルティが付いてしまいますが、
時間切れの場合には現在持っていたチップ量に応じてランクポイントが増減します
(7000以上で若干プラス、それ未満でもチップ0に比べて減少量は少ない)。
なので、時間切れ寸前で無理にオールイン連発してチップを0にするよりは、
普通に時間切れを迎えた方がランクポイントには優しいのです。
(なお、筆者はBランク中盤までこの仕様に気付かず、
随分ランクポイントを無駄にしました…orz)
とりあえずポーカースタジアム初心者講座的なものを書いてみましたが、
これがポーカースタジアムに挑む皆様の助けになれば幸いです。
第2回「明日『ポーカースタジアム』で使えるプレイスタイル知識をあなたに」に続く!
March 29, 2020
明日『ポーカースタジアム』で使えるプレイスタイル知識をあなたに
来たぜ、Sランク! #ポーカースタジアム pic.twitter.com/lCWUNIsPhB
— ずんこ。(jzunkodj4y) (@jzunkodj4y) March 29, 2020
『ポーカースタジアム』、最上位であるSランクに到達しました。
そんな筆者が適当に書いているポーカースタジアム初心者講座第2回記事です。
今回は、「プレイスタイル」について。
第1回・「明日始めてすぐに使える『ポーカースタジアム』初心者講座」
「プレイスタイル」と言っても千差万別ありますが、
ポーカー(テキサス・ホールデム)の世界では、
そして
プレイスタイルを語るのが一般的です。

参加率は高いがレイズをほとんどしない「ルースパッシブ」。
参加率は少ないが、レイズでガンガン攻めてくる「タイトアグレッシブ」。
ガンガン参加してレイズもバンバン撃つ「ルースアグレッシブ」。
大まかに、ポーカーのプレイスタイルはこの3つに分類されます。
(参加率も少なくレイズもしない
「タイトパッシブ」というプレイスタイルもあるんですが、
このプレイスタイルを見かける事は極めて稀)
それぞれの特徴を詳しく解説してみますと…
ルースパッシブ
第1ラウンドではコールで入り、
第2ラウンド以降も相手のベットについていって、
レイズをすることは稀。
そんなプレイスタイルが「ルースパッシブ」です。
リンプイン(第1ラウンドで最初にコールで参加する)が
多い事から「リンパー」、
第2ラウンド以降のコールが多い事から
「コーリングステーション」と呼ばれたりもします。
ポーカーを始めたばかりの初心者に多いプレイスタイルと言われています。
具体的にはポーカースタジアムのモード選択画面から閲覧できる
プレイデータ画面に表示されている「攻撃的プレイの比」の値が1未満ならば
このスタイルに当てはまっていると言えるでしょう。
このプレイスタイルの利点と言えば、
少ないコストで共通カードを開ける事が多く、
他のプレイヤーの予想もしないチャンスをつかみやすい点。
何よりも「少ないコスト」という点がポーカースタジアムでは重要で、
アンティの比重が大きく、ポットが膨らみやすいゲームにおいて、
少ないコストで共通カードを開きやすいのは大きいメリットです。
世に溢れるポーカーの初心者向け解説書、
およびポーカー初心者向け解説サイトでは
だいたい「ルースパッシブは止めろ!」と書いてあるんですが、
筆者はポーカースタジアムにおいては、
ルースパッシブは充分に通用する立派なプレイスタイルだと思っています。
事実、ルースパッシブなプレイスタイルで
Sランクを取っている方もおられますし。
判で押したようにこのプレイスタイルを否定するのではなく、
武器の1つとしてルースパッシブという選択肢を持っておくことは
決して悪くないと筆者は思います。
タイトアグレッシブ
第1ラウンドでは多くフォールドするが、
参加するときはだいたいレイズで参加。
第2ラウンド以降積極的にレイズで攻めていく。
そんなプレイスタイルが「タイトアグレッシブ」です。
英語表記の頭文字を取って「TAG」と呼ばれる事も多いです。
強い手(A絡みの手、ポケットペア)が来るまでじっと待ち、
機を見て一気に攻める事になるこのプレイスタイルの利点は、
無駄なチップの消費をなくし、
かつ勝てるときは大きく勝ちやすいこと。
手を絞る事で中途半端な手で受けるダメージを最小限にでき、
また参加率が低い=参加した時は強い手を持っているという事で、
いざ参加した際に他のプレイヤーに圧をかける事が出来ます。
総じて、ポーカーの脱初心者が目指すべきプレイスタイルとされます。
ただ、実際のポーカートーナメントにおいては
ゆっくりと手を待つことができるケースが多いんですが、
このゲームの初期に持っているチップは潤沢と言えないため、
ポーカースタジアムではじっくり待つのが難しいのが
このプレイスタイルの難点。
ポーカースタジアムの独自ルールである「制限時間」と、
タイトアグレッシブの相性が悪いこともデメリット。
とは言え、タイトアグレッシブという概念自体は
テキサスホールデムポーカーの基本戦術が詰まっているため、
ポーカースタジアムからポーカーを始めた方も
このプレイスタイルの学習をしておくべきかと思います。
ルースアグレッシブ
第1ラウンドからも積極的にレイズで参加。
第2ラウンド以降もガンガン行こうぜ、と言わんばかりに攻め立てる。
そんなプレイスタイルが「ルースアグレッシブ」です。
英語表記の頭文字を取って「LAG」と呼ばれます。
参加した手に関わらずレイズを雨あられのように浴びせ、
的確なブラフで相手を下ろして細かな勝利を積み重ね、
時には大胆な手で相手を粉砕。
場を支配して大きな勝利を目指していくことになります。
とは言え、このプレイスタイルはチップの消費も激しくなり、
何も考えずにただ突っ込むと場にチップを吐き出すだけの
他のプレイヤーからは格好の餌食になります
(こういうタイプのプレイヤーを「マニアック」と呼んだりします)。
相手の手の範囲を推測して適切なベットを打つ、
どのタイミングでどのくらい攻めていくか…という選択に
実際のところ結構な経験が必要で、
格闘ゲームで言えば投げキャラに近いような、
そんな難しいプレイスタイルなのです。
しかしながら、ポット獲得率も高くなりやすく、
それによって時間切れもあまり気にせずに済むことから、
ポーカースタジアムに向いたプレイスタイルだと思っています。
ここまで3つのプレイスタイルを解説しましたが、
実際のところ、どのプレイスタイルを目指すべきかというと…
正解など、ない。
何故なら、3つのプレイスタイルが、
ちょうど3すくみの関係にあるからです。

タイトアグレッシブはルースパッシブに強く、
ルースアグレッシブはタイトアグレッシブに強く、
ルースパッシブはルースアグレッシブにちょっとだけ強い。
これは極論で個々のケースに当てはまるわけではありませんが、
長期的に見るとだいたいこんな3すくみに落ち着きます。
ルースパッシブな初心者だらけの卓で、
ルースアグレッシブなブラフを多用すれば事故って死ぬし、
タイトアグレッシブなプレイヤーのレイズに
ルースパッシブにコールしていけばいつか確実に死にます。
同じ卓の参加者の属性を見極めて、
その属性に最も有利な戦略を取る事が一番重要です。
『場の雰囲気と逆のプレイスタイルをすれば稼げる』
テーブルがルーズならばタイトにプレイすれば稼げる。
テーブルがタイトならばルーズにプレイすれば稼げる。
(やる夫がポーカーに挑戦するようです。通算16戦目
『セオリーオブジョースター』より引用)
「最初からコールで参加しているルースパッシブなプレイヤーが多い、
ならばここは手を絞ってタイトにプレイしよう」
「手を絞ってるプレイヤーが多い、
なら積極的に攻めて行けばポットを取りやすいのでは?」
といった感じで、毎回配られる自分の手札だけでなく、
全体的な相手の行動まで注目できるようになれば、
充分にポーカープレイヤーとして脱初心者かと思います。
第3回「プレイデータの美味しい見方、そして読み取り方とその効果。」に続く!
April 05, 2020
『ポーカースタジアム』プレイデータの美味しい見方、そして読み取り方とその効果。
ポーカースタジアム初心者講座第3回は、「プレイデータ」の見方について。
第1回・明日始めてすぐに使える『ポーカースタジアム』初心者講座
第2回・明日『ポーカースタジアム』で使えるプレイスタイル知識をあなたに

↑の画像は、筆者の2020/04/04時点での
ポーカースタジアムのプレイデータです。
このようにメニュー画面から詳細なプレイデータを見る事ができるんですが、
確率がいっぱい表示されてて何が何やら?
…と思ってる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、このプレイデータの見方について
簡単に解説してみようかと思います。
総収支
文字通り、「ポーカースタジアムでどのくらいチップを稼いだか」という数値です。
この数値がプラスならトータルで稼げている…という事になるんですが、
ポーカーというのは短期間では収益が運に左右されるゲームなので、
この数字に正直あまり意味があるとは言えないと個人的には思ってます。
(参考までに、筆者がAランクに上がった時点で収益は赤字でした)
最低、プレイ回数が10000回を超えてないとこの値に意味は出てこないと思います。
また、このゲームではクレジット(とランクポイント)消費で
チップを買い足すことができますが、
この買い足したチップも総収支にカウントされるらしく、
リアルマネーで買えるパラメータという事でますます意味がない値になってます。
(なお、筆者は1度もチップ購入を試したことがありません)
プレイ回数・勝利回数
実際のプレイ回数と、勝利してポットを獲った回数。
プレイ回数が多くなれば多くなるほど各種確率の信頼性が増しますし、
また勝利回数をプレイ回数で割る事で、
ポット獲得率を求める事が出来ます。
筆者の例だと、ポット獲得率は611/3057≒約20%。
ポーカースタジアムは6人でポットを奪い取るゲームですから、
単純計算でポットを獲れる確率は1/6≒約16.7%。
この値より高ければ、ポットを積極的に獲っている事になります。
ただ、必ずしもこの値を下回っているとダメという事ではなく、
ポットを獲っている回数は少なくとも、
毎回の獲得額を大きくゲットしていて
収益が出ていれば問題はありません。
ただ、ポット獲得率が16.7%を下回っていて、
なおかつ収益が赤字…という事であれば、
もっと積極的にプレイして見ても良いのではないかと思います。
最大獲得額
運に大きく左右される値なので一切気にしなくていいです。
ベストハンド
運に大きく左右される項目なので一切気にしなくていいです。
直近100回の結果
100回のプレイなんて短期間すぎて、
実力よりも運に収益が左右される面が大きいため、
やっぱりこの項目も一切気にしなくていいです!
攻撃的プレイの比
そのプレイヤーがどれだけ攻撃的かを示す指数で、
アグレッション指数(AF:Aggression Factor)とも呼ばれます。
この値は以下の式で求める事が出来ます。
攻撃的プレイの比=(レイズ・ベットの回数) ÷ (コールの回数)
この値が1.0より上ならレイズで攻撃仕掛けてくる傾向が強く
(特に共通カードを開いた第2ラウンド以降)、
1.0より下ならコールする傾向が強いことになります。
前回の記事のプレイスタイルの話でもちょっと触れましたが、
この値が1未満なら「パッシブ」、
大きければ「アグレッシブ」なプレイスタイルとして見てよいかと思います。
あくまで個人的な意見になりますが、
この値が0.5以下であればあまりにも受動的なプレイのし過ぎで、
3.0以上であればあまりに攻めすぎなのではないかと思います。
参加率
どれだけ第1ラウンドの時点で即フォールドせずに、
ゲームに参加しているかを示す値です。
略してVPIP(Voluntary Put in Pot)と呼称する事もあります。
ポーカースタジアムにおいてはこの値が35%以下ならタイト、
それ以上だとルース気味と考えてよいかと思います。
やはり個人的意見ですが、
この値が25%未満では手を絞りすぎ、
45%以上では逆に何でも参加しすぎではないかと思います。
レイズ率
単に「レイズ率」としか書いていないので、
ゲーム全体のレイズ率なのか第1ラウンドのレイズ率なのか不明ですが、
ポーカーでより重要なのは後者なので、
ここでは「第1ラウンドのレイズ率
(最初にレイズで入るか、更なるレイズかを問わない)」として話を進めます。
この値はPFR(Pre-flop Raise)とも呼ばれます。
この値と参加率の割合が重要で、
参加率が高くレイズ率が低ければほとんどコールでゲームに参加している、
典型的なルースパッシブのスタイルになりますし、
参加率とレイズ率に差がなければ
第1ラウンドはほぼレイズorフォールドで参加している、
アグレッシブなスタイルとなっていると考えて間違いありません。
筆者の場合参加率約37%に対しレイズ率約30%と、
参加する場合はほとんどレイズで入っていまして、
極力アグレッシブなスタイルを貫くことにしています。
ショーダウン率
いざゲームに参加した場合にショーダウンまで持ち込む確率。
この値が大きいほど途中でフォールドする確率が低く、
小さければ小さいほど頻繁に降りている事を示します。
参加率とは反比例の関係にあり、
参加率が高ければ高いほどこの値は低く、
参加率が低いほど逆に高くなるものと思われます。
ポーカースタジアムにおいてはルースパッシブ戦略が肯定される事もあり、
一般的なポーカーで語られる平均値に比べてかなり高くなりやすい値です。
個人的にはあまりこの値に有効性を見出しておりません。
ショーダウン勝率
ショーダウン時の勝率です。
だいたい45〜50%の間に収まるのが適正と言われています。
この値が低すぎるようだと、降りずにプレイしすぎと思われます。
筆者は個人的にはやっぱりそんなに当てにならない値だと思っています。
リレイズ率
どれくらい相手のレイズに対して、
さらにレイズを打ち返しているかという確率です。
この値は結構重要で、
「どれくらいのハンドレンジで打ち返しているのか」という目安になります。
ハンドレンジについてはまた機会を改めて説明するつもりですが、
個人的にはこの値が12%以上だと相当強気に打ち返しすぎではないかと思います。
ポジション別データ
各ポジションごとの参加率と収支を確認する事が出来ます。
初心者講座第1回でも説明した通り、
ポジションはディーラーポジションが一番有利、
以下反時計回りに不利になっていくため、
理論的には収益はこの順番で並ぶはずで、
大まかにそうなっていなければ、
プレイに何らかの問題があるかもしれません。
…とは言え、収益はかなりばらつきますし、
完璧に並んでないとダメ!という訳ではありません。
但し、参加率については話が別で、
ディーラー〜UTGの間で参加率が順番に並んでいなければ、
かなりプレイスタイルに問題があると思われます。
(SBとBBについてはゲームの仕様上オッズの合う参加になる事も多いため、
参加率高めでもそんなに気にしなくていいです)
以上、ポーカースタジアムで参照できる各種プレイデータについて、
簡単に解説を書いてみました。
この辺りの確率を意識しながら、
そして「他のプレイヤーはどんな確率でプレイしてるんだろう?」と、
考えながらプレイしてみると、
テキサスホールデムの奥深さにより気付けると筆者は思うのです。
番外編:『ポーカースタジアムを10倍楽しむためのWebサイトや書籍の紹介』に続く!
第1回・明日始めてすぐに使える『ポーカースタジアム』初心者講座
第2回・明日『ポーカースタジアム』で使えるプレイスタイル知識をあなたに

↑の画像は、筆者の2020/04/04時点での
ポーカースタジアムのプレイデータです。
このようにメニュー画面から詳細なプレイデータを見る事ができるんですが、
確率がいっぱい表示されてて何が何やら?
…と思ってる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、このプレイデータの見方について
簡単に解説してみようかと思います。
総収支
文字通り、「ポーカースタジアムでどのくらいチップを稼いだか」という数値です。
この数値がプラスならトータルで稼げている…という事になるんですが、
ポーカーというのは短期間では収益が運に左右されるゲームなので、
この数字に正直あまり意味があるとは言えないと個人的には思ってます。
(参考までに、筆者がAランクに上がった時点で収益は赤字でした)
最低、プレイ回数が10000回を超えてないとこの値に意味は出てこないと思います。
また、このゲームではクレジット(とランクポイント)消費で
チップを買い足すことができますが、
この買い足したチップも総収支にカウントされるらしく、
リアルマネーで買えるパラメータという事でますます意味がない値になってます。
(なお、筆者は1度もチップ購入を試したことがありません)
プレイ回数・勝利回数
実際のプレイ回数と、勝利してポットを獲った回数。
プレイ回数が多くなれば多くなるほど各種確率の信頼性が増しますし、
また勝利回数をプレイ回数で割る事で、
ポット獲得率を求める事が出来ます。
筆者の例だと、ポット獲得率は611/3057≒約20%。
ポーカースタジアムは6人でポットを奪い取るゲームですから、
単純計算でポットを獲れる確率は1/6≒約16.7%。
この値より高ければ、ポットを積極的に獲っている事になります。
ただ、必ずしもこの値を下回っているとダメという事ではなく、
ポットを獲っている回数は少なくとも、
毎回の獲得額を大きくゲットしていて
収益が出ていれば問題はありません。
ただ、ポット獲得率が16.7%を下回っていて、
なおかつ収益が赤字…という事であれば、
もっと積極的にプレイして見ても良いのではないかと思います。
最大獲得額
運に大きく左右される値なので一切気にしなくていいです。
ベストハンド
運に大きく左右される項目なので一切気にしなくていいです。
直近100回の結果
100回のプレイなんて短期間すぎて、
実力よりも運に収益が左右される面が大きいため、
やっぱりこの項目も一切気にしなくていいです!
攻撃的プレイの比
そのプレイヤーがどれだけ攻撃的かを示す指数で、
アグレッション指数(AF:Aggression Factor)とも呼ばれます。
この値は以下の式で求める事が出来ます。
攻撃的プレイの比=(レイズ・ベットの回数) ÷ (コールの回数)
この値が1.0より上ならレイズで攻撃仕掛けてくる傾向が強く
(特に共通カードを開いた第2ラウンド以降)、
1.0より下ならコールする傾向が強いことになります。
前回の記事のプレイスタイルの話でもちょっと触れましたが、
この値が1未満なら「パッシブ」、
大きければ「アグレッシブ」なプレイスタイルとして見てよいかと思います。
あくまで個人的な意見になりますが、
この値が0.5以下であればあまりにも受動的なプレイのし過ぎで、
3.0以上であればあまりに攻めすぎなのではないかと思います。
参加率
どれだけ第1ラウンドの時点で即フォールドせずに、
ゲームに参加しているかを示す値です。
略してVPIP(Voluntary Put in Pot)と呼称する事もあります。
ポーカースタジアムにおいてはこの値が35%以下ならタイト、
それ以上だとルース気味と考えてよいかと思います。
やはり個人的意見ですが、
この値が25%未満では手を絞りすぎ、
45%以上では逆に何でも参加しすぎではないかと思います。
レイズ率
単に「レイズ率」としか書いていないので、
ゲーム全体のレイズ率なのか第1ラウンドのレイズ率なのか不明ですが、
ポーカーでより重要なのは後者なので、
ここでは「第1ラウンドのレイズ率
(最初にレイズで入るか、更なるレイズかを問わない)」として話を進めます。
この値はPFR(Pre-flop Raise)とも呼ばれます。
この値と参加率の割合が重要で、
参加率が高くレイズ率が低ければほとんどコールでゲームに参加している、
典型的なルースパッシブのスタイルになりますし、
参加率とレイズ率に差がなければ
第1ラウンドはほぼレイズorフォールドで参加している、
アグレッシブなスタイルとなっていると考えて間違いありません。
筆者の場合参加率約37%に対しレイズ率約30%と、
参加する場合はほとんどレイズで入っていまして、
極力アグレッシブなスタイルを貫くことにしています。
ショーダウン率
いざゲームに参加した場合にショーダウンまで持ち込む確率。
この値が大きいほど途中でフォールドする確率が低く、
小さければ小さいほど頻繁に降りている事を示します。
参加率とは反比例の関係にあり、
参加率が高ければ高いほどこの値は低く、
参加率が低いほど逆に高くなるものと思われます。
ポーカースタジアムにおいてはルースパッシブ戦略が肯定される事もあり、
一般的なポーカーで語られる平均値に比べてかなり高くなりやすい値です。
個人的にはあまりこの値に有効性を見出しておりません。
ショーダウン勝率
ショーダウン時の勝率です。
だいたい45〜50%の間に収まるのが適正と言われています。
この値が低すぎるようだと、降りずにプレイしすぎと思われます。
筆者は個人的にはやっぱりそんなに当てにならない値だと思っています。
リレイズ率
どれくらい相手のレイズに対して、
さらにレイズを打ち返しているかという確率です。
この値は結構重要で、
「どれくらいのハンドレンジで打ち返しているのか」という目安になります。
ハンドレンジについてはまた機会を改めて説明するつもりですが、
個人的にはこの値が12%以上だと相当強気に打ち返しすぎではないかと思います。
ポジション別データ
各ポジションごとの参加率と収支を確認する事が出来ます。
初心者講座第1回でも説明した通り、
ポジションはディーラーポジションが一番有利、
以下反時計回りに不利になっていくため、
理論的には収益はこの順番で並ぶはずで、
大まかにそうなっていなければ、
プレイに何らかの問題があるかもしれません。
…とは言え、収益はかなりばらつきますし、
完璧に並んでないとダメ!という訳ではありません。
但し、参加率については話が別で、
ディーラー〜UTGの間で参加率が順番に並んでいなければ、
かなりプレイスタイルに問題があると思われます。
(SBとBBについてはゲームの仕様上オッズの合う参加になる事も多いため、
参加率高めでもそんなに気にしなくていいです)
以上、ポーカースタジアムで参照できる各種プレイデータについて、
簡単に解説を書いてみました。
この辺りの確率を意識しながら、
そして「他のプレイヤーはどんな確率でプレイしてるんだろう?」と、
考えながらプレイしてみると、
テキサスホールデムの奥深さにより気付けると筆者は思うのです。
番外編:『ポーカースタジアムを10倍楽しむためのWebサイトや書籍の紹介』に続く!
July 06, 2020
『ポーカースタジアム』を10倍楽しむためのWebサイトや書籍の紹介
緊急事態宣言も過去のものとなり、
ゲームセンターもぼちぼち再開してきた…
と思ったら、また緊急事態宣言が出そうな今日この頃。
筆者はそんな状況にもかかわらず、ゲーセンに出向いて
『ポーカースタジアム』のバトルロイヤルに参戦し、
ボロボロの成績で心が折れかけてますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
そんなわけで、久しぶりに書きます
『ポーカースタジアム』の初心者講座。
今回は「番外編」と称して、
ポーカースタジアムを遊ぶ上で参考になりそうな
Webサイトや書籍を紹介していきます。
第1回:明日始めてすぐに使える『ポーカースタジアム』初心者講座
第2回:明日『ポーカースタジアム』で使えるプレイスタイル知識をあなたに
第3回:『ポーカースタジアム』プレイデータの美味しい見方、そして読み取り方とその効果。
ポーカーの基本テクニックを知りたい人向け
まずは、日本語のポーカー入門サイトの金字塔『ポーカー道』様。
ポーカー(テキサスホールデム)とは何ぞや?というところから、
初級・中級・上級とテクニック別に分けた詳細な解説が素晴らしく、
ポーカーを学ぶのには最適なサイトです。
素晴らしい物語を通してポーカーを学びたい…という方には、
『やる夫がポーカーに挑戦するようです』を筆者は心の底からお勧めします。
「やる夫」作品とバカにすることなかれ、
ポーカーを通して勝負の熱さ、友情、恋愛、努力、勝利を描いた、
ポーカーを題材にしたフィクションの傑作だと筆者は断言します。
いかんせん12年前の作品のため、
今読み返すと登場人物やパロディの盛り方にかなりの古さを感じますが、
それでも、本作で随所に盛り込まれるポーカー戦術の解説や、
根底に流れる熱き物語は「本物」。
かなりの長編作品ではありますが、
ポーカーに興味を持った人に、一度は読んで頂きたい作品です。
ポーカーを題材にしたラノベでありつつ、
基本的なポーカー戦術をしっかり解説した作品と言えば、
『スクールポーカーウォーズ』もあります。
こちらは小説作品で、Pixivノベルズで1巻が無料配信中。
1巻自体にはポーカーの分量はさほど多くないのですが
(その分2巻はどっぷりポーカーをやってます)、
この物語の根底に流れる「熱さ」と、
この小説に盛り込まれた「ポーカーの楽しさ」を、
筆者はもっと皆様に知って頂きたいのです。
『ポーカーの女王』と改題した文庫版が出てますので、
お手軽に読みたい場合はそちらでも。
2冊読み比べるとジャンプでNGな表現がいろいろ読み取れたりします
トップランカーの思考を知りたい人向け
ありがたいことに、ポーカースタジアムのトップランカーたちが
Web上にいろいろと参考になる情報を残しておられます。
ポーカースタジアムで一番最初にSランクに到達したOrbisさん。
この方は自身のプレイ動画をYoutubeで公開しており、
さらにどういう思考でプレイしたのか…というコメント付きで
非常にわかりやすい内容になっております。
実に教科書的な戦い方をなされているので、
ポーカースタジアムからポーカーに触れた方は、
一通り動画を見てみる事をお勧めします。
現在のトップランカーの1人であるSUGAKNEEさんも
Noteで自身の戦術を公開しておられます。
結構高度な内容を分かりやすく解説されていまして、
こちらも一読の価値ありです。
Sランクを目指すためのお勧めの戦術書
ここからは筆者がポーカースタジアム向けにもお勧めできる、
ポーカー戦術書をいくつかご紹介。
ただ、ここから先は「専門書」の範疇となるため、
これらの本を読み解くためには、
ポーカーについてのそれなりの知識が必要となります。
可能ならば冒頭で紹介した、
『やる夫がポーカーに挑戦するようです』を読み終えて、
かつポーカーを実際に何度か遊んでみて、
ある程度の経験を積んでから手を出すことをお勧めします。
まずはテキサスホールデム入門書として定番の、
『フィル・ゴードンのポーカー攻略法 入門編』。
通称、「緑本」。
「入門編」とは書かれていますが、実際にそれなりのポーカーの知識がないと、
何が何だかチンプンカンプンになってしまいそうな内容なのは注意です(笑)
しかし内容は素晴らしく、
ポジションの有用性や各ステップにおける戦術の解説、
トーナメント戦術や確率の解説に至るまで、
テキサスホールデム・ポーカーの基礎が余すところなく詰まった本です。
現在ではこの本で紹介されている戦術が当たり前になりすぎて、
もはや古い戦術である…という批判を受ける事もありますが、
それでもこれらの戦術を知っているか知らないかでは、
強さに天と地ほどの差が出てくると思います。
ぶっちゃけ、ポーカースタジアムでSランクを目指すなら、
この本の内容を完全に身につけてしまえば余裕かと…(笑)
脱ポーカー初心者を目指すためには必読の1冊。
その「緑本」の続編となるのが、
『フィル・ゴードンのデジタルポーカー』。
緑本で古くなってしまった戦術の補足、
そして統計と分析を用いて戦う「ハンドレンジ」論など、
ポーカースタジアムで戦うには十分すぎるほどの
情報を提供してくれるのがこの本です。
ただ、「緑本」を読んでいることが前提の本となるため、
いきなりこの本を読もうとしても役に立たない事はご注意。
個人的に感銘を受けた本が、
『アグレッシブポーカー トーナメントを制覇しろ』。
「アグレッシブにプレイする」とはどういうことかを、
詳細な分析と数学論の上に導き出した本です。
本の表紙に「本書を読んだプレイヤーは他者と圧倒的な差が生まれるだろう」と
とてつもなく強気なコピーが踊っていますが、
筆者としてはまさしくそのコピーに見合うだけの
具体的な内容があると感じた本でありました。
ただ、この本の読解に必要なポーカーの経験値は
前の2冊と比べても明らかに高いので、
ポーカースタジアムでSランクに到達して、
次はランク50勲章を目指したい…と思ったときに
読み始めるぐらいでちょうどいいと思います(笑)
以上、ポーカースタジアムを10倍楽しむためのWebサイトと書籍を
(半分くらい筆者の趣味を丸出しにして)紹介してみました。
ポーカースタジアムプレイヤーの皆様の参考になれば幸いです。
次回「All-in Preflop〜このオールインに、俺の全てを賭ける」に続く!
ゲームセンターもぼちぼち再開してきた…
と思ったら、また緊急事態宣言が出そうな今日この頃。
筆者はそんな状況にもかかわらず、ゲーセンに出向いて
『ポーカースタジアム』のバトルロイヤルに参戦し、
ボロボロの成績で心が折れかけてますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
そんなわけで、久しぶりに書きます
『ポーカースタジアム』の初心者講座。
今回は「番外編」と称して、
ポーカースタジアムを遊ぶ上で参考になりそうな
Webサイトや書籍を紹介していきます。
第1回:明日始めてすぐに使える『ポーカースタジアム』初心者講座
第2回:明日『ポーカースタジアム』で使えるプレイスタイル知識をあなたに
第3回:『ポーカースタジアム』プレイデータの美味しい見方、そして読み取り方とその効果。
ポーカーの基本テクニックを知りたい人向け
まずは、日本語のポーカー入門サイトの金字塔『ポーカー道』様。
ポーカー(テキサスホールデム)とは何ぞや?というところから、
初級・中級・上級とテクニック別に分けた詳細な解説が素晴らしく、
ポーカーを学ぶのには最適なサイトです。
素晴らしい物語を通してポーカーを学びたい…という方には、
『やる夫がポーカーに挑戦するようです』を筆者は心の底からお勧めします。
「やる夫」作品とバカにすることなかれ、
ポーカーを通して勝負の熱さ、友情、恋愛、努力、勝利を描いた、
ポーカーを題材にしたフィクションの傑作だと筆者は断言します。
いかんせん12年前の作品のため、
今読み返すと登場人物やパロディの盛り方にかなりの古さを感じますが、
それでも、本作で随所に盛り込まれるポーカー戦術の解説や、
根底に流れる熱き物語は「本物」。
かなりの長編作品ではありますが、
ポーカーに興味を持った人に、一度は読んで頂きたい作品です。
ポーカーを題材にしたラノベでありつつ、
基本的なポーカー戦術をしっかり解説した作品と言えば、
『スクールポーカーウォーズ』もあります。
こちらは小説作品で、Pixivノベルズで1巻が無料配信中。
1巻自体にはポーカーの分量はさほど多くないのですが
(その分2巻はどっぷりポーカーをやってます)、
この物語の根底に流れる「熱さ」と、
この小説に盛り込まれた「ポーカーの楽しさ」を、
筆者はもっと皆様に知って頂きたいのです。
『ポーカーの女王』と改題した文庫版が出てますので、
お手軽に読みたい場合はそちらでも。
トップランカーの思考を知りたい人向け
ありがたいことに、ポーカースタジアムのトップランカーたちが
Web上にいろいろと参考になる情報を残しておられます。
ポーカースタジアムで一番最初にSランクに到達したOrbisさん。
この方は自身のプレイ動画をYoutubeで公開しており、
さらにどういう思考でプレイしたのか…というコメント付きで
非常にわかりやすい内容になっております。
実に教科書的な戦い方をなされているので、
ポーカースタジアムからポーカーに触れた方は、
一通り動画を見てみる事をお勧めします。
現在のトップランカーの1人であるSUGAKNEEさんも
Noteで自身の戦術を公開しておられます。
結構高度な内容を分かりやすく解説されていまして、
こちらも一読の価値ありです。
Sランクを目指すためのお勧めの戦術書
ここからは筆者がポーカースタジアム向けにもお勧めできる、
ポーカー戦術書をいくつかご紹介。
ただ、ここから先は「専門書」の範疇となるため、
これらの本を読み解くためには、
ポーカーについてのそれなりの知識が必要となります。
可能ならば冒頭で紹介した、
『やる夫がポーカーに挑戦するようです』を読み終えて、
かつポーカーを実際に何度か遊んでみて、
ある程度の経験を積んでから手を出すことをお勧めします。
まずはテキサスホールデム入門書として定番の、
『フィル・ゴードンのポーカー攻略法 入門編』。
通称、「緑本」。
「入門編」とは書かれていますが、実際にそれなりのポーカーの知識がないと、
何が何だかチンプンカンプンになってしまいそうな内容なのは注意です(笑)
しかし内容は素晴らしく、
ポジションの有用性や各ステップにおける戦術の解説、
トーナメント戦術や確率の解説に至るまで、
テキサスホールデム・ポーカーの基礎が余すところなく詰まった本です。
現在ではこの本で紹介されている戦術が当たり前になりすぎて、
もはや古い戦術である…という批判を受ける事もありますが、
それでもこれらの戦術を知っているか知らないかでは、
強さに天と地ほどの差が出てくると思います。
ぶっちゃけ、ポーカースタジアムでSランクを目指すなら、
この本の内容を完全に身につけてしまえば余裕かと…(笑)
脱ポーカー初心者を目指すためには必読の1冊。
その「緑本」の続編となるのが、
『フィル・ゴードンのデジタルポーカー』。
緑本で古くなってしまった戦術の補足、
そして統計と分析を用いて戦う「ハンドレンジ」論など、
ポーカースタジアムで戦うには十分すぎるほどの
情報を提供してくれるのがこの本です。
ただ、「緑本」を読んでいることが前提の本となるため、
いきなりこの本を読もうとしても役に立たない事はご注意。
個人的に感銘を受けた本が、
『アグレッシブポーカー トーナメントを制覇しろ』。
「アグレッシブにプレイする」とはどういうことかを、
詳細な分析と数学論の上に導き出した本です。
本の表紙に「本書を読んだプレイヤーは他者と圧倒的な差が生まれるだろう」と
とてつもなく強気なコピーが踊っていますが、
筆者としてはまさしくそのコピーに見合うだけの
具体的な内容があると感じた本でありました。
ただ、この本の読解に必要なポーカーの経験値は
前の2冊と比べても明らかに高いので、
ポーカースタジアムでSランクに到達して、
次はランク50勲章を目指したい…と思ったときに
読み始めるぐらいでちょうどいいと思います(笑)
以上、ポーカースタジアムを10倍楽しむためのWebサイトと書籍を
(半分くらい筆者の趣味を丸出しにして)紹介してみました。
ポーカースタジアムプレイヤーの皆様の参考になれば幸いです。
次回「All-in Preflop〜このオールインに、俺の全てを賭ける」に続く!
October 04, 2020
『ポーカースタジアム』All-in Preflop〜このオールインに、俺の全てを賭ける
待たせたな!

9月はアーケードゲーム『ポーカースタジアム』に全力投球しておりまして、
同月度のバトルロイヤルで11位入賞、
全国規模のポーカートーナメントであるJOPTへのチケットを入手した筆者です。
それもあってメンタル(と無数の100円玉)を酷使しまくったせいか、
すっかりblogの更新を先延ばしにしていた筆者ですが、
およそ1か月ぶりにblog更新します…が、
内容は相変わらず需要があるかないかよくわからない、
ポーカースタジアムの初心者講座です(笑)
第1回:明日始めてすぐに使える『ポーカースタジアム』初心者講座
第2回:明日『ポーカースタジアム』で使えるプレイスタイル知識をあなたに
第3回:『ポーカースタジアム』プレイデータの美味しい見方、そして読み取り方とその効果。
番外編:『ポーカースタジアム』を10倍楽しむためのWebサイトや書籍の紹介
ミュージック・スタート!
今回はノーリミットテキサスホールデム・ポーカーの切り札とも言える、
「オールイン」について。
改めて、オールインとは何かを説明しますと…
今回、韓国ドラマはあまり関係ない
・プレイヤーは自分の行動順でいつでも「オールイン」を宣言できる。
・オールイン宣言は手持ちのチップをすべて賭けたものとして扱う。
・オールインを宣言したらショーダウンまで行動できない。
・ショーダウンで勝てば自分の賭けたチップに対応する勝ちチップを受け取れる。
負ければ敗退。
要は文字通り、「このターンに、俺の全てを賭ける」行為です。
とは言え、特にこう行ったことを意識せず、
気付いたら漠然とオールインになっていた…という
ポーカースタジアムプレイヤーの方は意外と多いのではないかと。
そこで今回は、このオールインをプリフロップ(第1ラウンド)で、
有効活用するにはどうしたらいいか…を、
筆者の知りうる範囲で解説してみようかと思います。
「第1ラウンドでいきなりオールイン?」と思われる方もいるかもですが、
特にバトルロイヤルルールでは重要になる知識だったりします。
なお、第2ラウンド以降で打つオールインに関しては、
また別に機会を改めてという事で。
(単純に書くのが難しいんですもん)
まずは、「第1ラウンドのどういう状況でオールインすべきか?」について。
どんな状況でもオールインすればいい…という話は当然なくて、
オールインするのに適した状況というものが存在します。
まずは、所持しているチップ量。
手持ちチップがビッグブラインド(BB)のおよそ10倍〜15倍のときが、
第1ラウンドでオールインを入れるのに一番適したチップ量になります。
通常モードで言えば、およそチップ2000〜3000あたり。
この辺りのチップ量が、他のプレイヤーの中途半端なレイズを咎め、
安易なコールをさせずにチップを奪い取るのに適しているのです。
たまに通常モードで初期チップ6000からいきなりオールインを入れたり、
またバトルロイヤルLv1からチップ10000のオールインを入れたりするプレイヤーを見ますが、
正直に言って、これらの行動はあまり有効な行動とは言えません。
これらのオールインは大抵プレイヤーにコールされずに終わり、
それで得られるチップは前者なら900、後者はたったの300。
もちろんAAやKKといったプレミアハンドとぶつかる危険性もありますし、
はっきり言って自分の全チップを危険にさらしてまでやる事ではないと思います。
次は、オールインを打つのに適したハンド。
あくまで個人の基準、と断ったうえで、
第1ラウンドでオールインを打つのに適した手を上げてみますと…
・(残り参加人数)以上のペアハンド。
例:残り3人なら33、残り4人なら44以上
・1枚がA、もう1枚が(残り参加人数)以上。
(同一スートなら(残り参加人数-1)以上)
例:残り3人ならA3(スート違い)、A2(同一スート)以上
・1枚がK、もう1枚が(残り参加人数×2+1)以上。
(同一スートなら(残り参加人数×2)以上)
例:残り2人ならK5、3人ならK7以上
・1枚がQ、もう1枚が(残り参加人数×3)以上。
例:残り2人ならQ6、3人ならQ9以上
この辺りは「だいたい確率論的に他のプレイヤーに勝ってる可能性が高い」ハンドで、
もしコールされても確率的に有利、という状況を作り出せる可能性が高いのです。
他のプレイヤーの参加率がタイトであったり、
あるいはチップ量がBBの10倍未満の場合は、
もっとこれより広いハンドをオールインしてもかまいません。
むしろ、チップ量が少ない(BBの10倍以下の)状態では、
第1ラウンドでの選択肢はオールインとフォールドしかない
と言い換えた方がいいかもしれません。
バトルロイヤルの中盤以降でブラインドが上がってくると、
ほとんどチップ量がないにもかかわらず、
第1ラウンドでコールで参加する方もよく見ますが、
これは本来下ろせていたかもしれないのBBポジションのプレイヤーを
ノーコストでゲームに参加させてしまい、
他のプレイヤーの参加が増える=事故率が高まるだけなので、
この記事を見る必要がある方はやらない方が身のためです(笑)
また、チップ量がBBが3〜4倍、もしくはそれ未満のケース
(通常モードでは600〜800以下)の場合、
確率論的にはどんな手であってもオールインした方が生き残る可能性が高まる
という事は覚えておいて損はないかと思います。
当然、ここまで書いてきたことは、
自分だけでなく他のプレイヤーにも当てはまる事でして、
チップ量がビッグブラインドの10倍以下のプレイヤーは、
常に第1ラウンドでオールインを入れてくる可能性がある…
という認識を持ってプレイする必要があります。
中途半端な手でレイズを入れて、後ろにいるショートスタックに
オールインを返されると困った状況になるでしょうし、
自分より後ろにいるプレイヤーの、一番少ないチップ数を把握しておくことは
特にトーナメントモードにおいては重要です。
こういった小チップ量にプレイヤーに対する有効な手段が
第1ラウンドにおける先打ちオールインで、
例えば残り3人で自分がボタンの位置、
残り2人は共にチップがビッグブラインドの10倍程度の場合、
自分のチップ量に関わらずオールインを入れると、
残り2人に敗退の危険性を承知でコールするか、
それともフォールドするかの難しい2択を押し付ける事が出来ます。
ポーカーに限らず、あらゆる対人ゲームのセオリーとして、
「最後の選択は相手にさせよ」
という格言がありますが、
ポーカーにおけるオールインは常に選択を相手に押し付ける事ができる、
究極の読みあい拒否の手段だ…と言っても過言ではないと筆者は思います。
オールインのタイミングとメリットを理解して
楽しいポーカースタジアムをしよう!
次回以降のポーカースタジアム講座開設予定(予定は未定):
ぼくのわたしのハンドレンジ学
ポーカースタジアム・悪魔の辞典(独断と偏見のポーカー用語集)
また、会おうぜ!(オールインで敗退して去る音)

9月はアーケードゲーム『ポーカースタジアム』に全力投球しておりまして、
同月度のバトルロイヤルで11位入賞、
全国規模のポーカートーナメントであるJOPTへのチケットを入手した筆者です。
それもあってメンタル(と無数の100円玉)を酷使しまくったせいか、
すっかりblogの更新を先延ばしにしていた筆者ですが、
およそ1か月ぶりにblog更新します…が、
内容は相変わらず需要があるかないかよくわからない、
ポーカースタジアムの初心者講座です(笑)
第1回:明日始めてすぐに使える『ポーカースタジアム』初心者講座
第2回:明日『ポーカースタジアム』で使えるプレイスタイル知識をあなたに
第3回:『ポーカースタジアム』プレイデータの美味しい見方、そして読み取り方とその効果。
番外編:『ポーカースタジアム』を10倍楽しむためのWebサイトや書籍の紹介
ミュージック・スタート!
今回はノーリミットテキサスホールデム・ポーカーの切り札とも言える、
「オールイン」について。
改めて、オールインとは何かを説明しますと…
・プレイヤーは自分の行動順でいつでも「オールイン」を宣言できる。
・オールイン宣言は手持ちのチップをすべて賭けたものとして扱う。
・オールインを宣言したらショーダウンまで行動できない。
・ショーダウンで勝てば自分の賭けたチップに対応する勝ちチップを受け取れる。
負ければ敗退。
要は文字通り、「このターンに、俺の全てを賭ける」行為です。
とは言え、特にこう行ったことを意識せず、
気付いたら漠然とオールインになっていた…という
ポーカースタジアムプレイヤーの方は意外と多いのではないかと。
そこで今回は、このオールインをプリフロップ(第1ラウンド)で、
有効活用するにはどうしたらいいか…を、
筆者の知りうる範囲で解説してみようかと思います。
「第1ラウンドでいきなりオールイン?」と思われる方もいるかもですが、
特にバトルロイヤルルールでは重要になる知識だったりします。
なお、第2ラウンド以降で打つオールインに関しては、
また別に機会を改めてという事で。
まずは、「第1ラウンドのどういう状況でオールインすべきか?」について。
どんな状況でもオールインすればいい…という話は当然なくて、
オールインするのに適した状況というものが存在します。
まずは、所持しているチップ量。
手持ちチップがビッグブラインド(BB)のおよそ10倍〜15倍のときが、
第1ラウンドでオールインを入れるのに一番適したチップ量になります。
通常モードで言えば、およそチップ2000〜3000あたり。
この辺りのチップ量が、他のプレイヤーの中途半端なレイズを咎め、
安易なコールをさせずにチップを奪い取るのに適しているのです。
たまに通常モードで初期チップ6000からいきなりオールインを入れたり、
またバトルロイヤルLv1からチップ10000のオールインを入れたりするプレイヤーを見ますが、
正直に言って、これらの行動はあまり有効な行動とは言えません。
これらのオールインは大抵プレイヤーにコールされずに終わり、
それで得られるチップは前者なら900、後者はたったの300。
もちろんAAやKKといったプレミアハンドとぶつかる危険性もありますし、
はっきり言って自分の全チップを危険にさらしてまでやる事ではないと思います。
次は、オールインを打つのに適したハンド。
あくまで個人の基準、と断ったうえで、
第1ラウンドでオールインを打つのに適した手を上げてみますと…
・(残り参加人数)以上のペアハンド。
例:残り3人なら33、残り4人なら44以上
・1枚がA、もう1枚が(残り参加人数)以上。
(同一スートなら(残り参加人数-1)以上)
例:残り3人ならA3(スート違い)、A2(同一スート)以上
・1枚がK、もう1枚が(残り参加人数×2+1)以上。
(同一スートなら(残り参加人数×2)以上)
例:残り2人ならK5、3人ならK7以上
・1枚がQ、もう1枚が(残り参加人数×3)以上。
例:残り2人ならQ6、3人ならQ9以上
この辺りは「だいたい確率論的に他のプレイヤーに勝ってる可能性が高い」ハンドで、
もしコールされても確率的に有利、という状況を作り出せる可能性が高いのです。
他のプレイヤーの参加率がタイトであったり、
あるいはチップ量がBBの10倍未満の場合は、
もっとこれより広いハンドをオールインしてもかまいません。
むしろ、チップ量が少ない(BBの10倍以下の)状態では、
第1ラウンドでの選択肢はオールインとフォールドしかない
と言い換えた方がいいかもしれません。
バトルロイヤルの中盤以降でブラインドが上がってくると、
ほとんどチップ量がないにもかかわらず、
第1ラウンドでコールで参加する方もよく見ますが、
これは本来下ろせていたかもしれないのBBポジションのプレイヤーを
ノーコストでゲームに参加させてしまい、
他のプレイヤーの参加が増える=事故率が高まるだけなので、
この記事を見る必要がある方はやらない方が身のためです(笑)
また、チップ量がBBが3〜4倍、もしくはそれ未満のケース
(通常モードでは600〜800以下)の場合、
確率論的にはどんな手であってもオールインした方が生き残る可能性が高まる
という事は覚えておいて損はないかと思います。
当然、ここまで書いてきたことは、
自分だけでなく他のプレイヤーにも当てはまる事でして、
チップ量がビッグブラインドの10倍以下のプレイヤーは、
常に第1ラウンドでオールインを入れてくる可能性がある…
という認識を持ってプレイする必要があります。
中途半端な手でレイズを入れて、後ろにいるショートスタックに
オールインを返されると困った状況になるでしょうし、
自分より後ろにいるプレイヤーの、一番少ないチップ数を把握しておくことは
特にトーナメントモードにおいては重要です。
こういった小チップ量にプレイヤーに対する有効な手段が
第1ラウンドにおける先打ちオールインで、
例えば残り3人で自分がボタンの位置、
残り2人は共にチップがビッグブラインドの10倍程度の場合、
自分のチップ量に関わらずオールインを入れると、
残り2人に敗退の危険性を承知でコールするか、
それともフォールドするかの難しい2択を押し付ける事が出来ます。
ポーカーに限らず、あらゆる対人ゲームのセオリーとして、
「最後の選択は相手にさせよ」
という格言がありますが、
ポーカーにおけるオールインは常に選択を相手に押し付ける事ができる、
究極の読みあい拒否の手段だ…と言っても過言ではないと筆者は思います。
オールインのタイミングとメリットを理解して
楽しいポーカースタジアムをしよう!
次回以降のポーカースタジアム講座開設予定(予定は未定):
ぼくのわたしのハンドレンジ学
ポーカースタジアム・悪魔の辞典(独断と偏見のポーカー用語集)
また、会おうぜ!(オールインで敗退して去る音)
August 09, 2021
ポーカースタジアム公式大会優勝記念:「ポーカー=ローグライク」であると強く主張したい
参加者56人の強豪の中で勝ち上がり
— ポーカースタジアム (@poker_stadium) August 7, 2021
『PLATINUM CUP』を見事制したのは…
愛知の「ずんこ。」さんでした!
優勝、おめでとうございます!
「ずんこ。」さんはPLATINUM CUP初代優勝者としてプレイヤー名鑑へ登録されます!
またトップ3の方は入賞報酬が贈呈されます!#ポーカースタジアム https://t.co/uzBLXk0T0c
2021/8/7にアーケードゲーム『ポーカースタジアム』で開催された、
公式大会"PLATINUM CUP"。
幸いその大会の参加権を得ることが出来まして、
そして、時の運にも恵まれ優勝することが出来ました。

公式サイトのランキングの右端、
大変にありがたいことでございます。
せっかくだからこの機会に、
前々から思っていた持論を当blogで披露してみようかと思います。
「ポーカーとは、ローグライクである」
筆者は以前より、ポーカー
(特に一定のチップを持って開始し、最後の1人になるまで戦う
「トーナメントポーカー」)は「ローグライク」だ、と思っております。
「ローグライク」に関しては当blogを頻繁にご覧になる方なら
ご存じかと思いますが、
1980年に最初のバージョンが公開され、
以降UNIXを中心に広まったコンピューターRPG、
『ローグ』の要素を取り込んだゲームジャンルを指します。
このジャンルのゲームとして日本でもよく知られているものとしては
『トルネコの大冒険』『風来のシレン』『elona』などがあり、
近年では『Slay the Spire』『Hades』といった、
カードゲームやアクションゲームに多数のランダム要素が組み合わさった
ゲームにも使われるジャンル名でもあります。
(後者の作品群は直接的な『ローグ』からの要素は少ないことから、
「ローグライト」という表記がなされることもある)
「ローグライク」自体には厳密な定義はありませんが、
2008年のローグライク開発者国際会議で挙げられた
ローグライクの特徴を示す「ベルリン解釈」というものがありまして、
日本語版Wikipediaの記事では以下のように要約されています。
価値の高い要素(high value factor)
・ランダムな環境生成 ― マップ構造やアイテム配置がランダムで、リプレイ性が高い。
・ 恒久的な死 ― 一度死んでしまえば最初からやり直しになる。ランダムな環境生成と合わさることでゲームが面白くなる。
・ターン制 ― 一つのコマンドが一つの動作に対応する。じっくりと考えながらプレイできる。
・グリッドベース ― ゲーム世界がタイル(マス目)で構成されている。
・ノンモーダル ― 移動も戦闘も一つの画面で完結しており、画面変遷を伴わない。AngbandやCrawlの「店」等、しばしば無視される。
・複雑さ ― 豊富なアイテムやモンスターが用意されており、ゲームの解法が一つではない
・リソース管理 ― 限られたリソース(食料やポーション)を管理し、その用途を考える。
・ハックアンドスラッシュ ― 多くのモンスターを次々に倒していく。
・探索と発見 ― マップを慎重に調査し、未知のアイテムの使用法を発見する。
価値の低い要素(low value factor)
・1人のプレイヤーキャラクター ― プレイヤーは1人のキャラクターのみを操作し、そのキャラクターの死をもってゲームオーバーとなる。
・プレイヤーに似たモンスター ― プレイヤーとモンスターに同じルールを適用する。モンスターもアイテムや装備を持ち、魔法を使う。
・戦術的な挑戦 ― ゲームの難易度が高く、何度もプレイすることで戦術を学び、プレイヤー自身が成長していく。
・ASCII表示 ― ASCII文字によるタイル表示。
・ダンジョン ― 部屋と通路で構成されたダンジョンを含む。
・数値 ― ヒットポイント等の数値が明示されている。
以上に挙げた要素のうち、複数の要素を持つものが
ローグライクゲームに当てはまる…という訳です。
『トルネコの大冒険』や、『風来のシレン』などを遊んだことがあれば、
多くの要素が上記に当てはまっていることに気づかれることかと思います。
さて、ここからはポーカーのお話。
一般的に、トーナメント形式のポーカーは以下のような形式となります。
・すべてのプレイヤーが一定量のチップを持って、決まった時間に開始する。
・毎回手札はランダムで配られ、場のカードもランダムで開かれる。
・行動順も毎回時計回りで変化する。
・一定時間が経過すると最低ベット額が上昇し、
必然的に賭けるチップの額も上がっていく。
・チップが0になるとゲームに敗退し、復帰することは出来ない。
・上位のプレイヤーには報酬が与えられる。
(報酬人数や内容はトーナメントによって異なる)
以上の要素を、先ほどのローグライクのベルリン定義に当てはめてみますと…
・ランダムな環境生成
まさしく「手札が毎回ランダムで配られる」、
そして「場の札がランダムで開かれる」のがそうでしょう。
それ以外にも他の参加プレイヤーのプレイスタイルや、
席順などもランダムな環境生成の一部と言ってよいかと思います。
・ 恒久的な死
チップ0になるとゲーム敗退、まさしく恒久的な死です。
一定時間内は参加料を支払うと再参加できる、というトーナメントも多いですが、
その場合も初期チップ量からリセットして参加することが多く、
引継ぎ要素というものは基本的にありません。
・ターン制
ポーカーはまさしくターン制です。
リアルタイム要素は一切なく、
またターンの行動順が非常に重要になるゲームでもあります。
・グリッドベース
・ノンモーダル
この辺りはコンピューター的な要素なので、
ポーカーには当てはまりません…が、
基本的にプレイヤーの行動はテーブル上で完結することを考えると、
画面遷移のない、ノンモーダル的なゲームと言えるかもしれません。
・複雑さ
「覚えるのは10分、極めるには一生」
というテキサスホールデムの格言がありますが、
この格言通り、手札と場札の組み合わせ、
プレイヤーのスタイル、様々な戦略など、
まさに一生をかけても極めることは難しい、
非常に複雑なゲームとなっています。
「ルールは簡単そうだが複雑だぜ!」
・リソース管理
ポーカーの「チップ」がまさにリソースでして、
RPGで言うならHPに相当、
そして他のプレイヤーへの攻撃が
すべて「HP消費攻撃」、
他のプレイヤーに勝てばHPが回復する…という、
単一リソース管理の塊ともいえるのがポーカーです。
・ハックアンドスラッシュ
さすがにハクスラ要素はポーカーには無いですね。
・探索と発見
マップ探索もやはりポーカーにはありません。
・1人のプレイヤーキャラクター
トーナメントポーカーはまさしく、
1人のプレイヤーキャラクターとして参加するゲームです。
・プレイヤーに似たモンスター
テーブルの上で敵対するモンスター(他のプレイヤー)も、
開始条件や取れる行動はすべて自分と同じです。
同じ条件の上で、他のモンスター(相手プレイヤー)を倒すべく
現在の置かれた状況を考慮して戦うことになります。
・戦術的な挑戦
ローグライクゲームでは何度もチャレンジし、
ゲーム上で有効な戦術・戦略をプレイヤーが学ぶことで
より深いレベルへと到達できるのが魅力の一つですが、
まさしくそれはポーカーに当てはまるのです。
ネット上を探してみてもポーカーの戦術は溢れており、
そしてそのトレンドは日々変化します。
これが一番「ポーカー=ローグライク」と感じさせる要素だと
個人的には思っております。
・ASCII表示
さすがに「@」が自キャラクターのポーカーゲームや、
リアルなポーカールームなんて存在しない…と思う(笑)
・ダンジョン
ポーカーにダンジョンなんてあるわけないですね。
・数値
リアルポーカーでは各プレイヤーの目の前に持っているチップが
積まれるだけで、厳密なチップ量は確認できませんが
(但し、オールイン時などにディーラーに厳密なチップ量の
カウント確認をお願いすることはできる)、
大抵のポーカーゲームだとすべてのプレイヤーのチップ量が
常時表示されます。
また、チップ量だけでなくプレイヤーのゲーム参加率などを
表示してくれる機能の付いたゲームも多いです。
以上を踏まえると、ポーカートーナメントは
ローグライク・ベルリン解釈のうち、
多くの要素を満たしていることがわかります。
故に、筆者は「ポーカー=ローグライク」と強く主張したいのです。
また、多くのローグライクゲームは1人プレイ専用ですが、
ポーカーは多人数対人戦という、
他のローグライクとは全く違った楽しみ方を提供しています。
この記事を読んでポーカーに興味を持たれた方、
もしくはメカジキを信奉する熱心な「@」の皆様、
是非とも一度、テキサスホールデム・ポーカーを
体験してほしいのです。
きっと、ローグライクに通じる楽しさを発見できるかと思います。
ゲームセンターで気軽にポーカーのオンライン対戦ができる
『ポーカースタジアム』なら、上記サイトで設定店舗の検索ができますし
(ただ、置いてない県も多いんですよね…増台を熱望!)
スマートフォン向けアプリだと、セガサミーが展開している
『エムホールデム』もあります。
(以前に自blogでこちらの紹介記事も書いてます)
何はともあれ、もっとポーカー人口が増えて、
もっと強いポーカープレイヤーが増えてほしい。
そして、もっともっと強いプレイヤーとポーカーを楽しみたい。
それが筆者の純粋な願いです。
筆者の最終目標としては、『ウィザードリィ』の原作者の1人である
アンドリュー・グリーンバーグ氏とポーカーテーブルを囲みたいのです。
氏は弁護士・プログラマーとして以外にも、ポーカーでも実績を残しておられるので…
February 09, 2022
『エムホールデム』『ポーカーチェイス』スマホ二大ポーカーゲーム徹底比較
※2022/02/09:
この記事は、2021年9月に公開した記事に加筆・修正を加えたものです。
最近はスマートフォンや家庭用ゲーム機でも、
ポーカー(テキサスホールデム)のゲームが増えてきて、
徐々にポーカーが日本でも浸透しつつある気配を感じている筆者です。
とは言え、ポーカーゲームはまだまだメジャーとは言い難く、
「ポーカーゲームなんて全部同じじゃないですか!?」という
中川状態の人もいるんじゃないかな…と思っております。
そこで、国産のスマートフォン向け二大オンライン対戦ポーカーゲームである
『エムホールデム』『ポーカーチェイス』について、
筆者が独断と偏見でそれぞれの長所と短所を紹介してみます。
●エムホールデム(セガサミー、スマートフォン)
エムホールデムはセガサミーから2021年7月にリリースされた、
スマートフォン向けオンライン対戦ポーカーゲーム。

基本無料でプレイでき、日本全国のプレイヤーと競うゲームになります。
メインとなるランクマッチでは
ブロンズ・シルバー・ゴールド・プロフェッショナル・レジェンドと
ランク別に分かれた卓でリングゲーム
(ブラインドの上昇なし、参加・退席がいつでも自由)を行う事になります。
また、毎日結構な数の定時トーナメントや
Sit&Go(人数が集まり次第即開始のトーナメント)が開かれるのも特徴。
キャラクターはデフォルトキャラクターに『北斗の拳』の原哲夫氏や、
『けものフレンズ』の吉崎観音氏など、
セガサミーとゆかりのあるコンテンツを手掛けたイラストレーターを起用。
また追加コラボキャラクターとして『龍が如く』の桐生一馬や春日一番、
『ぷよぷよ』のアルルとシェゾ、『ペルソナ5』のジョーカーなど、
これまたセガのコンテンツのキャラクターが惜しまず投入されています。
(そのうちスーパーセガ大戦(ポーカー)になるんじゃなかろうか…)
ただこのゲーム、基本無料の代償として、
頻繁にゲーム内に広告が挿入されます。
手札をフォールドすると広告挿入、
トーナメントやSit&Goをプレイする前には
広告を見るのが実質的に必須
(広告を見ないこともできるが、スタックが半分になるため圧倒的不利)など、
実質的には広告を閲覧させるためのアプリなんじゃないか…
と思ってしまう事があります。
アジア圏のスマートフォンゲームではよくある、
月額課金VIPプランも本作に用意されていて、
それに加入すると「手札をフォールドした場合」の広告はカットできますが、
トーナメント・Sit&Goの前の広告はカットできません。
また、基本無料でユーザー層がかなり広いせいか、
トーナメントは結構カオスなゲーム進行になります。
ランク分けされているランクマッチも、
プロフェッショナル帯ですら(通常であれば25〜35%くらいが適正の)
ゲーム参加率(VPIP)60%〜70%のプレイヤーをよく見かけるため、
他の環境のポーカーに慣れている人は戸惑いを感じるかもしれません。
最上位のレジェンドランクはそんなカオスな状況を潜りぬけて、
圧倒的なポイントを手にする必要があるため、
これを取ろうと思ったら結構な時間張り付く必要が出てきます。
何はともあれ、広いユーザー層もあって、
とっつきやすいオンラインポーカーゲームであることは確かだと思います。
●ポーカーチェイス(C-bet、ブラウザ・スマートフォン)
ポーカーチェイスは2021年8月の終わりに開始したポーカーゲームです。

本作は「バトロワ系ポーカー」を標榜しており、
基本的に6人卓のSit&Goが中心…という、
割り切ったポーカーゲームになっています。
映画『バトルロワイヤル』を知っている人は、
この公式動画からそのバトロワ系の割り切り具合を感じてほしい。
本作のランクポイントは他のポーカーゲームと違い、
点数をいくら稼いだかは関係なく、
1位〜6位の順位によってポイントが増減する、という仕組みになっています。
特に5位・6位を取ってしまうとランクポイントが大幅に減ってしまうため、
下手なプレイヤーが参加するとありがちな、
「ゲーム開始直後にオールイン合戦」になることを上手く抑制しています。
このランクポイントの仕組みに関しては、
『天鳳』や『雀魂』といった、
ラス回避が重要なオンライン麻雀に近い仕組みと言えるかもしれません。

本作は基本無料で遊べますが、
エムホールデムのようなゲーム内広告は一切なく、
その代わりに、キャラクターをランダムで入手できるガチャや、
水着スキンなどを課金通貨で手に入れることになります。
もちろん、キャラクターやスキンを購入しても、
ポーカー自体のプレイには一切影響しません。

対戦でたまに手に入ったり、ガチャを回すとたまに出る素材アイテムを
キャラクターにプレゼントすると好感度を上げられる、という要素もあり。
好感度を上げていくと使えるスタンプが増えていくほか、
最大まで好感度を上げると「進化」させて、
新たな衣装を着せることができる…というキャラクター性も本作の魅力。
っていうか、このシステムや好感度に必要なポイントに至るまで、
完全に『雀魂』パクってますよねこれ!?
ユーザー層に関しては2022年2月現在最高位のダイアモンドランクや、
最近新設されたリングゲームの上位卓になると、
かなり強いポーカープレイヤーが混じっている印象。
良い意味でストイックな、純粋な腕を問われるゲームといった印象です。
ここまでを踏まえて、改めて両ゲームの
良い点・悪い点を振り返ってみますと…
エムホールデム
[良い点]
・わかりやすいリングゲームによるランク制
・大規模なトーナメントが頻繁に開かれる
・セガサミーのIPを有効に使ったコラボレーション
[悪い点]
・広告がメチャクチャウザい(VIPプランに加入しても!)
・プレイヤー層のカオス感が強い
・最高ランクを目指すとかなりの時間を食われる
ポーカーチェイス
[良い点]
・基本無料かつ、ほぼ無制限にポーカーをプレイできる
・ランクマッチは下位だとポイント大幅減という、緊張感のあるルール
・スマホでもブラウザでもプレイできる
[悪い点]
・上位ランクに上がるほど1度のプレイ時間が長くなる
・キャラクターの好感度を上げるのが非常に面倒
・良くも悪くも『雀魂』をパクったような部分が目立つ
…とまあ、こんな印象となります。
どのゲームにも良さがあり、そして欠点があるので、
自分の好みに合ったゲームを遊んでみると良いかもしれません。
※国産のスマートフォン向けオンラインポーカーで、有名なものは他にもありますが、
当blogでは賭博要素があるポーカーアプリは一切取り上げるつもりはありません。
ご了承ください。
※2022/02/09:
2021年9月の公開当初は、この記事の比較対象として
アーケードゲーム『ポーカースタジアム』も取り上げていました。
しかしながら、残念なことに2022年2月をもって稼働終了ということで、
記事の比較対象としては外しています。
ただ、このゲームがどんなゲームであったかについては、
blog記事のアーカイブとして残しておく価値があると思いますので、
以下に記述を残しておきます。
●ポーカースタジアム(バンダイナムコ、アーケード)
2020年1月に稼働開始、2022年2月に稼働終了したアーケードゲームです。
「テキサスホールデム」のオンライン対戦に特化した
アーケードゲームとしては世界初のゲームだと思われます。
ポーカースタジアムの長所と言えば、
なんといってもアーケードゲームらしい専用筐体を用いた、
派手な演出とプレイ感。
配られたカードをタッチパネルを使ってめくり、
チップをタッチパネルで押し出す…という操作感は、
実際のポーカーを彷彿とさせるプレイ感です。
また、上記の公式動画のように、
「アニメーションするテーブルやトランプ」など、
ゲームでしかできないような演出も盛り込んでいたり。
ルールとしては6000チップを15000チップまで増やすことが目的の全国対戦、
毎日特定の時刻に開かれるトーナメント、
土日祝日に開かれるバトルロイヤル(Sit&Go)など、
様々なルールで遊ぶことができます。
アーケード用ICカードを使う事で戦績の記録も可能。
ただ、アーケードゲームの宿命として
続けてプレイするにはかなりのお金がかかります。
全国対戦は最低200円が必要で、
バトルロイヤルには1回最低300円、
そしてトーナメントは1回最低500円、
そうやって参加してもポーカーの常として、
1ハンド1分前後で敗退することも多々あります。

筆者は割と熱心にこのゲームをプレイしてますが、
週末は丸1日かけて家庭用ゲーム機のゲームソフトが
1本分買えるほどの金額をつぎ込むことも珍しくないです。
ただ、いくらお金がかかると言っても、
ポーカーテーブルを併設したバーや、
各種アミューズメントカジノでポーカーをプレイするよりは安く済みます。
そしてそれなりのプレイ料金がかかることもあってか、
無茶苦茶なプレイ(オールイン連発とか)をするプレイヤーは少なく、
そういった意味ではプレイヤーの層は良い感じであります。
また、アーケードゲームとしては設置店舗がかなり少ないのも難点。
公式の店舗一覧を見てもわかる通り、
設置台数が1台もない県も多いです。
(ただ、ある所には意外と多く設置されていたり。
福岡の天神なんて半径50m内に3店舗、9台も設置されてたんですよ!)
この設置台数の少なさに関しては、
稼働直後にコロナ禍が襲来した影響も間違いなくあると思われ、
そういった意味では、このゲームは不運なゲームではあります。
ただ、このゲームには各プレイヤーの接続している地域が
ゲーム上で表示されるという仕様がありまして、
上記の広島の強豪プレイヤー・イッタ氏による記事で指摘されている通り、
「地域を背負って戦う」というコミュニティが
このゲームでは形成されているのです。
コロナ禍が明けて、もっとこのゲームの設置台数が増えさえすれば、
もっともっとこのゲームは面白くなる。
筆者はそう信じていました。いたんだよ…
ポーカースタジアム
[良い点]
・アーケードゲームらしい派手な演出
・実際のポーカーテーブルに座ったかのような操作感
・地域ごとの特色あるユーザーコミュニティ
[悪い点]
・設置台数が少ない
・プレイ料金が高い
・通常対戦のルールがちょっと特殊
この記事は、2021年9月に公開した記事に加筆・修正を加えたものです。
最近はスマートフォンや家庭用ゲーム機でも、
ポーカー(テキサスホールデム)のゲームが増えてきて、
徐々にポーカーが日本でも浸透しつつある気配を感じている筆者です。
とは言え、ポーカーゲームはまだまだメジャーとは言い難く、
「ポーカーゲームなんて全部同じじゃないですか!?」という
中川状態の人もいるんじゃないかな…と思っております。
そこで、国産のスマートフォン向け二大オンライン対戦ポーカーゲームである
『エムホールデム』『ポーカーチェイス』について、
筆者が独断と偏見でそれぞれの長所と短所を紹介してみます。
●エムホールデム(セガサミー、スマートフォン)
エムホールデムはセガサミーから2021年7月にリリースされた、
スマートフォン向けオンライン対戦ポーカーゲーム。

基本無料でプレイでき、日本全国のプレイヤーと競うゲームになります。
メインとなるランクマッチでは
ブロンズ・シルバー・ゴールド・プロフェッショナル・レジェンドと
ランク別に分かれた卓でリングゲーム
(ブラインドの上昇なし、参加・退席がいつでも自由)を行う事になります。
また、毎日結構な数の定時トーナメントや
Sit&Go(人数が集まり次第即開始のトーナメント)が開かれるのも特徴。
キャラクターはデフォルトキャラクターに『北斗の拳』の原哲夫氏や、
『けものフレンズ』の吉崎観音氏など、
セガサミーとゆかりのあるコンテンツを手掛けたイラストレーターを起用。
また追加コラボキャラクターとして『龍が如く』の桐生一馬や春日一番、
『ぷよぷよ』のアルルとシェゾ、『ペルソナ5』のジョーカーなど、
これまたセガのコンテンツのキャラクターが惜しまず投入されています。
ただこのゲーム、基本無料の代償として、
頻繁にゲーム内に広告が挿入されます。
手札をフォールドすると広告挿入、
トーナメントやSit&Goをプレイする前には
広告を見るのが実質的に必須
(広告を見ないこともできるが、スタックが半分になるため圧倒的不利)など、
実質的には広告を閲覧させるためのアプリなんじゃないか…
と思ってしまう事があります。
アジア圏のスマートフォンゲームではよくある、
月額課金VIPプランも本作に用意されていて、
それに加入すると「手札をフォールドした場合」の広告はカットできますが、
トーナメント・Sit&Goの前の広告はカットできません。
また、基本無料でユーザー層がかなり広いせいか、
トーナメントは結構カオスなゲーム進行になります。
ランク分けされているランクマッチも、
プロフェッショナル帯ですら(通常であれば25〜35%くらいが適正の)
ゲーム参加率(VPIP)60%〜70%のプレイヤーをよく見かけるため、
他の環境のポーカーに慣れている人は戸惑いを感じるかもしれません。
最上位のレジェンドランクはそんなカオスな状況を潜りぬけて、
圧倒的なポイントを手にする必要があるため、
これを取ろうと思ったら結構な時間張り付く必要が出てきます。
何はともあれ、広いユーザー層もあって、
とっつきやすいオンラインポーカーゲームであることは確かだと思います。
●ポーカーチェイス(C-bet、ブラウザ・スマートフォン)
ポーカーチェイスは2021年8月の終わりに開始したポーカーゲームです。

本作は「バトロワ系ポーカー」を標榜しており、
基本的に6人卓のSit&Goが中心…という、
割り切ったポーカーゲームになっています。
映画『バトルロワイヤル』を知っている人は、
この公式動画からそのバトロワ系の割り切り具合を感じてほしい。
本作のランクポイントは他のポーカーゲームと違い、
点数をいくら稼いだかは関係なく、
1位〜6位の順位によってポイントが増減する、という仕組みになっています。
特に5位・6位を取ってしまうとランクポイントが大幅に減ってしまうため、
下手なプレイヤーが参加するとありがちな、
「ゲーム開始直後にオールイン合戦」になることを上手く抑制しています。
このランクポイントの仕組みに関しては、
『天鳳』や『雀魂』といった、
ラス回避が重要なオンライン麻雀に近い仕組みと言えるかもしれません。

本作は基本無料で遊べますが、
エムホールデムのようなゲーム内広告は一切なく、
その代わりに、キャラクターをランダムで入手できるガチャや、
水着スキンなどを課金通貨で手に入れることになります。
もちろん、キャラクターやスキンを購入しても、
ポーカー自体のプレイには一切影響しません。

対戦でたまに手に入ったり、ガチャを回すとたまに出る素材アイテムを
キャラクターにプレゼントすると好感度を上げられる、という要素もあり。
好感度を上げていくと使えるスタンプが増えていくほか、
最大まで好感度を上げると「進化」させて、
新たな衣装を着せることができる…というキャラクター性も本作の魅力。
完全に『雀魂』パクってますよねこれ!?
ユーザー層に関しては2022年2月現在最高位のダイアモンドランクや、
最近新設されたリングゲームの上位卓になると、
かなり強いポーカープレイヤーが混じっている印象。
良い意味でストイックな、純粋な腕を問われるゲームといった印象です。
ここまでを踏まえて、改めて両ゲームの
良い点・悪い点を振り返ってみますと…
エムホールデム
[良い点]
・わかりやすいリングゲームによるランク制
・大規模なトーナメントが頻繁に開かれる
・セガサミーのIPを有効に使ったコラボレーション
[悪い点]
・広告がメチャクチャウザい(VIPプランに加入しても!)
・プレイヤー層のカオス感が強い
・最高ランクを目指すとかなりの時間を食われる
ポーカーチェイス
[良い点]
・基本無料かつ、ほぼ無制限にポーカーをプレイできる
・ランクマッチは下位だとポイント大幅減という、緊張感のあるルール
・スマホでもブラウザでもプレイできる
[悪い点]
・上位ランクに上がるほど1度のプレイ時間が長くなる
・キャラクターの好感度を上げるのが非常に面倒
・良くも悪くも『雀魂』をパクったような部分が目立つ
…とまあ、こんな印象となります。
どのゲームにも良さがあり、そして欠点があるので、
自分の好みに合ったゲームを遊んでみると良いかもしれません。
※国産のスマートフォン向けオンラインポーカーで、有名なものは他にもありますが、
当blogでは賭博要素があるポーカーアプリは一切取り上げるつもりはありません。
ご了承ください。
※2022/02/09:
2021年9月の公開当初は、この記事の比較対象として
アーケードゲーム『ポーカースタジアム』も取り上げていました。
しかしながら、残念なことに2022年2月をもって稼働終了ということで、
記事の比較対象としては外しています。
ただ、このゲームがどんなゲームであったかについては、
blog記事のアーカイブとして残しておく価値があると思いますので、
以下に記述を残しておきます。
●ポーカースタジアム(バンダイナムコ、アーケード)
2020年1月に稼働開始、2022年2月に稼働終了したアーケードゲームです。
「テキサスホールデム」のオンライン対戦に特化した
アーケードゲームとしては世界初のゲームだと思われます。
ポーカースタジアムの長所と言えば、
なんといってもアーケードゲームらしい専用筐体を用いた、
派手な演出とプレイ感。
配られたカードをタッチパネルを使ってめくり、
チップをタッチパネルで押し出す…という操作感は、
実際のポーカーを彷彿とさせるプレイ感です。
また、上記の公式動画のように、
「アニメーションするテーブルやトランプ」など、
ゲームでしかできないような演出も盛り込んでいたり。
ルールとしては6000チップを15000チップまで増やすことが目的の全国対戦、
毎日特定の時刻に開かれるトーナメント、
土日祝日に開かれるバトルロイヤル(Sit&Go)など、
様々なルールで遊ぶことができます。
アーケード用ICカードを使う事で戦績の記録も可能。
ただ、アーケードゲームの宿命として
続けてプレイするにはかなりのお金がかかります。
全国対戦は最低200円が必要で、
バトルロイヤルには1回最低300円、
そしてトーナメントは1回最低500円、
そうやって参加してもポーカーの常として、
1ハンド1分前後で敗退することも多々あります。

筆者は割と熱心にこのゲームをプレイしてますが、
週末は丸1日かけて家庭用ゲーム機のゲームソフトが
1本分買えるほどの金額をつぎ込むことも珍しくないです。
ただ、いくらお金がかかると言っても、
ポーカーテーブルを併設したバーや、
各種アミューズメントカジノでポーカーをプレイするよりは安く済みます。
そしてそれなりのプレイ料金がかかることもあってか、
無茶苦茶なプレイ(オールイン連発とか)をするプレイヤーは少なく、
そういった意味ではプレイヤーの層は良い感じであります。
また、アーケードゲームとしては設置店舗がかなり少ないのも難点。
公式の店舗一覧を見てもわかる通り、
設置台数が1台もない県も多いです。
(ただ、ある所には意外と多く設置されていたり。
福岡の天神なんて半径50m内に3店舗、9台も設置されてたんですよ!)
この設置台数の少なさに関しては、
稼働直後にコロナ禍が襲来した影響も間違いなくあると思われ、
そういった意味では、このゲームは不運なゲームではあります。
ただ、このゲームには各プレイヤーの接続している地域が
ゲーム上で表示されるという仕様がありまして、
上記の広島の強豪プレイヤー・イッタ氏による記事で指摘されている通り、
「地域を背負って戦う」というコミュニティが
このゲームでは形成されているのです。
コロナ禍が明けて、もっとこのゲームの設置台数が増えさえすれば、
もっともっとこのゲームは面白くなる。
筆者はそう信じていました。いたんだよ…
ポーカースタジアム
[良い点]
・アーケードゲームらしい派手な演出
・実際のポーカーテーブルに座ったかのような操作感
・地域ごとの特色あるユーザーコミュニティ
[悪い点]
・設置台数が少ない
・プレイ料金が高い
・通常対戦のルールがちょっと特殊