ととモノ。関連

June 05, 2022

『ととモノ。』新作とリマスター&『残月の鎖宮』が発表されたアクワイアDRPG新作情報


2022/6/5に、アクワイアの新作情報を発表するライブ配信が行われてました。
その中でDRPGに関連する情報があったので、ピックアップしてご紹介。



まずは『剣と魔法と学園モノ。』シリーズ最新作となる、
『剣と魔法と学園クエスト。』

今までのシリーズの多くはDRPG形式でしたが、
今作はそれとは異なり、キャラクターの目的地だけを設定して
進軍しつつ仲間を召喚していくような、
タワーディフェンスとストラテジーを合わせたゲームになるようです。

シリーズ初となる明確な主人公が設定されているほか、
主人公を守る冒険者として細かなキャラクターメイキングが可能な模様。
DRPGではないのですが、一応シリーズ最新作としてご紹介。


Steamストアページも既にあって、仕事が早い。



また、『剣と魔法と学園モノ。2』がリマスターされることも発表されました。
「凶悪なダンジョン」とわざわざツイートに含むあたり、自覚はあるんですね!(笑)
こちらは配信中ではPS4/Switchで配信予定という事でしたが、
先述の『剣と魔法と学園クエスト。』のSteamストアページに
「シリーズ:剣と魔法と学園モノ。(Class of Heroes)」という項目があるあたり、
Steamでも配信される可能性が非常に高いのでは……と個人的には睨んでたり。




また、2021年1月に発表されたものの、
それから全く続報がなかった『残月の鎖宮』についても、
2022/9/29に配信予定という発表が行われました。

配信中ではプレイ動画の紹介もあったのですが、
「6人パーティ」「複数回ヒットする通常攻撃」
「呪文が複数レベルに分けられた回数制」「戦闘後の宝箱の鍵・罠解除」
「未識別アイテム」など、
「システム的には完全に旧作ウィザードリィだコレ!」と思わせるような、
そんなゲームに仕上がってるようです。


開発を手掛けるカエルパンダの公式ツイートを見ても、
FC版ウィザードリィを強く意識してるのは間違いなさそう。


何はともあれ、今後のアクワイアのDRPGの展開が楽しみです。

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May 20, 2018

「『剣と魔法と学園モノ。』はウィザードリィの権利を取っている」という話についてアレコレ



アクワイア社の広報Twitterアカウントで、
「(『剣と魔法と学園モノ。』について)ウィザードリィの権利は取れている」
という旨の発言がありました。

当blogでは度々、
「『剣と魔法と学園モノ。』は『ウィザードリィエクス2』の剽窃である」
という主張を行っているのですが(当blog過去記事)、
一見するとこの主張と今回のアクワイア社の見解は食い違うように見えます。
そのあたりについて、改めて詳しく解説してみようと思った次第です。


まずは「ウィザードリィの権利は取れている」という、
アクワイア社広報アカウントの発言について。

改めてウィザードリィの権利について整理してみますと、
2006年にウィザードリィの原作シリーズを手掛けたSir-tech社から、
日本の企業であるアエリアIPM社に
ウィザードリィ6(BCF)以降の各種権利および全世界での商標権が譲渡されました。

参考リンク:
4Gamer.net "アエリアIPM,「Wizardry」の全世界における商標権などを獲得"

このアエリアIPM社はかつて存在したアエリアグループの1社であり、
また2011年まではアクワイア社もアエリアグループ傘下でした。
2008年当時アクワイアはウィザードリィの権利を有している
企業グループの一員であり、
「ウィザードリィの権利」は比較的アクセスしやすかったものと思われます。
(2018年現在はアクワイア社は『パズドラ』のガンホー傘下。
なおととモノ。シリーズ開発を行ったゼロディブはアクワイアの子会社であったが、
2015年にガンホーがゼロディブ株を売却し資本関係は解消された。
またアエリアIPM社はGMOゲームポット(現・GMOインターネット)に吸収、
ウィザードリィ6以降の権利は現在GMOインターネット社にある)


事実、ととモノ。PSP版の説明書にはスタッフ一覧が記されていて、
そこに「ライセンスアドバイザー」なる肩書のスタッフがいらっしゃるのですが、
この方が当時のアエリアIPM社の方なのです。

こういった経緯と照らし合わせると、
ととモノ。が「ウィザードリィの権利は取れている」という発言は、
ほぼ間違いのないものと考えられます。



が、この「ウィザードリィの権利」。
先述の4Gamerの記事を見る限り、この権利は
「ウィザードリィ6〜8のすべての権利」と「全世界における商標権」でして。
ここに、「ウィザードリィエクス2というタイトルの権利」は含まれていません。

この「ウィザードリィエクス2というタイトルの権利」が、
今どうなっているのか。
自分の知る限り、これについては現状「まったくの有耶無耶」です。

『ウィザードリィエクス』シリーズを制作したマイケルソフトは、
2007年頃に倒産後、その後の権利関係の動向が一切不明。

当時のマイケルソフトのゲーム開発中核スタッフが独立・設立した
エクスペリエンス社にこの権利がないのは明らかですし、
ゼロディブ社に関しても、確実なのは
「ウィザードリィエクスのプログラマーの1人が
 剣と魔法と学園モノ。にも参加している」という事実だけで、
「ウィザードリィエクス2というタイトルの権利」を
保有しているかどうかについてはわかりません。
(ゼロディブの原神社長がマイケルソフトのコンテンツ事業部部長だった…
という情報がある事も筆者は確認しているのですが、この情報の真偽は不明です)


ただ、アクワイアが2010年の夏コミで発売した
ととモノシリーズのデジタル原画集の中に、以下のような画像があります。
015025

(引用元:「アクワイア原画集Vol.1 剣と魔法と学園モノ。1+2 3も少し入ってるよ!」)
『ウィザードリィエクス』シリーズのNPCの名前が記されたラフイラストで、
1作目にしか登場しない(『ととモノ。』には対応するキャラクターがいない)はずの
「アスカ」「サーカス」まで書き下ろされています。

これを見る限り、
『剣と魔法と学園モノ。』の開発当初は、
『ウィザードリィエクス』シリーズのリメイクとして作られていたが、
"何らかの理由"で名前やイベントが差し替えられた可能性が高いのです。


その"何らかの理由"が何なのか、
そもそも権利関係がきちんとしていなかったのか、
「ウィザードリィ」というタイトルの敷居の高さを軽減したかったのか、
あるいは「エクス」という名称が権利的にまずいと考えたのか
("XTH"という単語は2007年にエクスペリエンス社が商標登録出願している。
但し登録上の読み方は「エックステイエイチ」。商標第5212391号)

そのあたりは全くの不明ですが、
ともかく、2018年現在アクワイア・ゼロディブの2社が、
「ウィザードリィエクス2というタイトルの権利」を保有している、と
公式に明言したことはありません。



結局何が言いたいかと申しますと、
ちゃんと『ウィザードリィエクス』の権利持ってて、
『剣と魔法と学園モノ。』が正当なリメイクであるなら、
それをとっとと公式に明言してくれ!

という事だけです。

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May 06, 2018

灰の中から切り替わった『剣と魔法と学園モノ。Anniversary Edition』

ダウンロード販売が開始されてました、
Switch『剣と魔法と学園モノ。Anniversary Edition』

筆者のゴールデンウイーク休暇を丸々費やして、
最終クエスト制覇まで遊んだので、
気付いた点をいろいろと書き残していこうかと思います。


改めて説明しますと、今回の作品は
PSPで2008年に発売されたシリーズ1作目の移植。
冒険者育成学園「パルタクス学園」の生徒たちを
キャラクターメイキングしてパーティを組み、
世界各地のダンジョンを制覇していく…という3DダンジョンRPGです。

このゲームの原典である『ウィザードリィエクス2』譲りの、
「ダンジョンを少しずつ切り開いて行動範囲を広げていく」、
「アイテムを集め合成して少しずつキャラクターを強化していく」という楽しみは、
プラットフォームをSwitchに移しても健在です。
また、PSP版ではやや操作のレスポンスが重く感じられる部分もありましたが、
Switch版では戦闘のオートコマンド入力や
メッセージスキップが早く、操作感は良好。

また、Switch版の追加要素として、
一度倒したボスモンスターと再戦できる「闘技場」が追加されました。


弱いボスモンスターをひたすら倒して経験値稼ぎができ、
さらにボスの豪華なドロップアイテムを思う存分稼げます。
鑑定手段さえあればドロップアイテムを売り払う事で莫大な資金が手に入り、
さらにこのゲームでは資金をそのまま経験値に変えられるので、
中盤の育成や、または最終的な素材アイテム集めが実に楽になりました。
また、戦うボスモンスターのレベルを99まで設定できる
(最高討伐レベルも記録される)ので、
腕試し要素としてもなかなか楽しい。
死人が出てしまったり、また全滅してしまっても、
戦闘終了時には何事もなかったかのように全快するので安心。
個人的には、「ようやく原典を超えた」システムかなと…(笑)




また、さらにゲームを進める事で、
キャラクターの立ち絵をととモノ。2・3のキャラクターや
NPCのものに変更できる「試着室」が使用可能になります。

これはこれでキャラクターのバリエーションが増えて良い!のですが、
欲を言えばゲーム開始時からこの設定は可能であってほしかったし
(ゲーム開始時は種族・性別ごとにパターン固定で選択の余地がない)、
さらに選んだイラストによって能力値補正がかかってしまうので、
キャラクターのイメージに合ったイラストを選ぼうとしても、
それが現在のキャラクターの能力値とかみ合わない可能性があります。
(原典だとゲーム開始時に顔グラフィックをモンタージュで自由に作成できたのに…)




ゲーム中のBGMもカスタマイズ可能。
こちらに関しても2・3のBGMを使用することができます。
この機能については最初から使えるので、
BGMを変えてなかなか新鮮な気分で今回は遊べました。


ただ、ちょっと解せないのはこの辺りの追加要素について、
公式ページで一切触れられていない事。
2・3のイラスト・音楽が使えるという点は、
充分にセールスポイントになったのでは…?
(ゼロディブ原神社長のblogでは触れられてますが、この記事も発売後の公開)



1作目のリマスター版という事で、
今遊ぶとかなりの古臭さを感じる部分も。
10年前の(原典から言えば12年前の)ゲームという事もあり、
「ミニマップ機能がない」「オートマッピング表示も条件付き」
「アイテム管理や合成のやり方が非常に面倒」と、
最近のDRPGに慣れていると面食らう部分が多々あります。

最序盤の容赦ない敵の強さや、マップ構成の極悪さもそのまま。
「クソマップ」と名高いNo.21のマップが、
ゲーム開始直後いきなり出現する可能性があるのもそのままで、
良くも悪くもこの辺りは「忠実な移植」です。

「BGM・SEの音質が良くない」のもPSP版のままで、
今回収録されている2・3の曲については音質は良いのですが、
1のBGMをそれらと比較すると明らかに音質が劣っています。
BGM差し替えで変更を行っても、一部のイベント中は1のBGMがそのまま流れ、
またSEは変更することができないため、
そういった部分で音質の差が明らかに目立つのが難。

また、PSP版から退化していると感じたのが、
「ソフトリセットの未実装」。
セーブがいつでも出来るとはいえ、
やり直すためには一旦Switchメニューに戻り、
そこから一旦ゲーム終了して再起動…という手順を挟む必要があるため、
「リセット派」のプレイヤーにはかなり厳しい変更だと思います。

ゲーム内に説明書もないため、
学科選択に必要な性格や能力値を確認できないのも難。

そしてやっぱり今回もこのゲームの広報や、
エンディングのスタッフロールでも、
原典たる『ウィザードリィエクス2』に対する言及が一切ないのは残念です。


…とまあゲーム内容や、これまでの10年のイザコザに、
個人的に改めていろいろと思うところはあったけれど、
今回『ととモノ。AE』を改めて遊んでみて、
キャラクターを作りダンジョンを切り開きアイテムを集める…という、
『ウィザードリィエクス2』のゲームのコア部分は、
12年経った今でも「面白い!」と感じた
のは事実です。
そして、今回追加された「闘技場」システムに関しても、
筆者が「面白い!」と感じた
のも事実です。


再始動を遂げた『ととモノ。』シリーズが、
これからどこに向かうのかはわかりませんが、
今後も、まだまだ動向を見守っていきたい。
そう改めて筆者に感じさせた作品でありました。

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April 19, 2018

『剣と魔法と学園モノ。』が突然Switchに登場してる件

剣と魔法と学園モノ。公式サイト

いやはや、突然発表されて驚きました。
Switch『剣と魔法と学園モノ。Anniversary Edition』。

『剣と魔法と学園モノ。』略して『ととモノ。』は
1作目が2008年にPSPで発売された3DダンジョンRPG。
2007年に発売された『世界樹の迷宮』が
この手のジャンルとしてはヒット作品となる中登場した作品で、
こちらもいろいろ評判となりシリーズ化、
『2(2G)』『3』『3D/Final』『新』と、
合計5作(リメイク・アレンジ含むと7作)がリリースされました。

2012年の『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』以来、
長らくシリーズが途絶えていたのですが、
今年シリーズ10周年という事で、
今回1作目がAnniversary Editionとして復刻される模様です。

発表からわずか1週間後に配信開始予定と、
随分突然なスケジュールではありますが、
一時期を牽引したDRPGである事は間違いないですし、
昔PSPで遊んだシリーズファンも、
また最近3DダンジョンRPGを遊び始めた方々も、
これを機に遊んでみるのも悪くはないのではないでしょうか。

Switch向けのDRPGとしては
迷宮の塔 トレジャーダンジョン』に続く作品となり、
また今後も様々なDRPGが出てくる予定なので、
手軽にDRPGを遊べるハードとしてのSwitchの今後にも期待したいところ。















普通のタイトルだったらこんな紹介で終わりなんだけどな!
よりによって『ととモノ。1』かよ!?


筆者はこの作品に、あまり良い印象を抱いておりません。
それは何故か?

だって、まんま『ウィザードリィエクス2』の剽窃なんだもん!

使用されているマップやアイテムデータは名前こそ違うものの、
構造や設定されている数値は2作品で全く同じ。
ゲームの没データを集めて公開している海外サイトtcrf.net
ウィザードリィエクス2の項目と、
剣と魔法と学園モノ。1の項目を見比べてみよう。笑うから。

もちろん全部そのまま…という訳ではなく、
イラストやストーリーなど置き換えられている部分も多い訳ですが、
それ故にゲームに齟齬をきたしてしまった部分もあります。

例えば『ウィザードリィエクス』シリーズでは
山脈や海、空は竜族にほぼ支配されているため、
人間や魔族は古代文明の遺産「ロード」
(各地の拠点を繋ぐ高次元の通路を随時自動生成する)を使って
世界を移動しなければならなかった…という設定があり、
それ故に「ダンジョンの組み合わせが変動する」などの
ゲームシステムに説得力を持たせていたのですが、
『剣と魔法と学園モノ。』ではそんな設定はなくなり、
一般的なJRPGファンタジー世界観になったにもかかわらず、
「ダンジョンのランダム構造」システムはそのままのため、
「登山道」や「地下道」と名付けられたダンジョンが、
何の説明もなく毎回構造が変わるという意味不明な事に。



ゲームの類似点については一部スタッフが共通しているためであり、
本作は盗作や剽窃には当たらない…という声もありますが
(実際、2つのゲームに共通するスタッフもいらっしゃいますが)、
それにしても、これだけの類似性がある作品を、
全く既存の作品とは関係のないような、
新作として世に出した…という行為からは、
はっきり言って嫌悪感しかありません。


せめて「2006年に発売された作品の翻案です」程度の告知でもあれば、
こんなにも嫌悪感を抱くことはなかったとは思うのですが、
当時は一切そんな告知は成されることはなく、
また今回もやっぱりそんな告知は無くて少しガッカリしました。

『ウィザードリィエクス』シリーズの開発として当時前面に出ており、
その後独立、精神的後継作となる『Generation XTH』シリーズや、
『デモンゲイズ』『剣の街の異邦人』といった作品を手掛けている
エクスペリエンス社が完全に本作を黙殺しているのも、
本作の不気味な存在感にまた拍車をかけてます。


とは言うものの、かなり独自性が強かった
『ウィザードリィエクス』シリーズの世界観やイラストを、
かわいらしく改変して新たなファン層を築いた…という、
本作の「功績」自体は間違いなくあったと思います。

これからこのゲームを遊ぶ方も、
以前にこのゲームにのめり込んだ方も、
キャラクターが割と死んでも折れない程度の根気があれば、
この作品はなかなか楽しいゲーム経験を与えてくれる、
もしくは与えてくれたことでしょう。

ただ、このゲームの核となるアイテム収集・開発といったシステム、
手ごわいマップデザインやゲームバランスの基礎は、
間違いなく『ウィザードリィエクス2』を開発された方々が仕上げたもの
で、
彼らがいたからこそ『ととモノ。』シリーズもあったのだと、
そういう事は覚えていて欲しいかな…と思います。


今回言いたい事はそれくらいです。


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April 28, 2012

剣と魔法と学園モノ。2に海外版リリースの動き?

仕事が忙しくなってなかなかblogを更新出来ない様な状態が続いていたのですが、
個人的に大きなニュースを見かけたのでつい更新。

剣と魔法と学園モノ。2の海外ローカライズの動きがあるようです。

熱心なととモノ。ファンならば、初代「剣と魔法と学園モノ。」は北米で"Class of Heroes"というタイトルでリリースされているのをご存知かと思います。
なお北米の発売元はAtlus USAであり、「世界樹の迷宮」を発売したところがととモノも、という、
ある意味、節操の無いローカライズではありました。
しかしAtlus USAによるローカライズは第1作目のみで打ち切られており、
2からFinalに至るまで一切海外ではリリースされませんでした。
(あくまで個人の憶測ですが、そりゃ2の出来を見てしまうと…ね)

しかしながら、海外に一定数存在するJRPGファンのコミュニティではClass of Heroesの続編を遊びたい、という意見が少なくないようで、
(そういった内容の海外フォーラムが検索すると意外とヒットします)
その声を拾い上げたのが、「マジカルドロップ」「デザエモンKids」などの日本のゲームの
ローカライズを数多く手がけているMonkeyPaw Games
この会社が海外未発売のJRPGをローカライズするための投資を募っており、
その第1弾として「剣と魔法と学園モノ。2」が選ばれた…との事。

個人的には「別のゲームという選択肢はなかったのですか!?」という印象なのですが…
各所で日本ゲームの没落が囁かれる中、こういった動きがあるのは、
決して日本のゲームは終わっちゃいない、という何よりの証明ではないかと思うのです。
現状目標50万ドルに対し5万ドルの投資…と、プロジェクトの達成は難しそうな状況ですが、
この試みの行方については、期待してみたいと思います。


追記:
対象のゲームはアレですが試み自体は面白いと思うので、500$ほど賛同の意を示してみました。
今後どうなるかは、追って紹介したいと思います。

2012/04/28 追記:
やはり予想した通り、このプロジェクトは結果として目標金額の20%に満たず、
ノーマネーでフィニッシュという形になってしまいました。
あくまでこの結果は選択したゲームが悪かっただけであり、
「ビジネス的にもJRPGはもはやローカライズする価値がないと海外のゲーマーに見なされている」とは考えたくないのですが…



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April 19, 2012

「熱烈な要望に応え」なのか「想定通り」なのか

まあなんというかやはりというか、あのシリーズに続編が登場しました。
新・剣と魔法と学園モノ。 刻の学園』。
ファミ通.comの記事にスクリーンショットが多数あって分かりやすいのですが、
今回はオールドスクールな3DダンジョンRPG形式を脱却。
オーソドックスなフィールド探索系RPGになる、との事。

ととモノ3の頃から「背景美麗だけど3DダンジョンRPG特有のマス目移動と齟齬をきたしていて意味無いじゃん!」と思ってはいたので、
これはこれで正しい進化の形、とは個人的に思います。

しかしなんというか、このシリーズの出始めは明らかに外見が『世界樹の迷宮』の影響。
そして今回の見た目は『セブンスドラゴン2020』あたりを髣髴とさせて、
相変わらず二番煎じをさせたら右に出るものはいないゲームメーカーだな…と改めて感じたのでありました。
利益追求の企業の姿勢としては、まさしく正しい姿ではありますが。


シリーズ中で一応のバランス改善が見られた(序〜中盤まで)『3D』の監修を務めた、
アクワイア横山氏がプロデューサに名を連ねているので多少の期待は持てますが、さてどうなるか。
このゲームについては、今後の展開に期待したいと思います。

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October 13, 2011

買うだけ買った『剣と魔法と学園モノ。Final』

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購入しました。『剣と魔法と学園モノ。Final』。
とにかく、初回特典の箱がデカい!(笑)

特典の内容としてはイラストポスター、缶バッジ、差し替え用ジャケットのセット、
そして正確には全98ページのフルカラー資料集。
資料集は1から3までのあらすじにそれぞれの広告で用いられたイラスト等の詰め合わせ、
そして(あの悪名高い)原神敬幸プロデューサーへのインタビューが2ページ。
その中から、いくつか気になったトピックを抽出すると、


  • ゼロディブ設立時に回りに3DダンジョンRPGを作ったスタッフが集まっていたので1作目ができた

  • タイトルを考えたのは当時のアクワイアの広報

  • Finalは区切りではあるが終わりではない。どんな形であれ「剣と魔法と学園」が題材の物語ならばそれが「ととモノ」



とりあえず言えることとしては、最初のトピックは明らかにそれだけが理由じゃないだろう、と(笑)
1作目のトンデモ具合については既に語りつくされた感があるので今更触れませんが、
個人的にはいい加減にこの辺の権利関係がどうなっているか知りたくはあります。
いつまでととモノ。シリーズにこのモヤっとした気持ちを持ち続ければよいのか…

2つ目のタイトルについては『教えて奈美せんせい(現在は終了)』や『ダン←ダム』のプロデューサーを手がけられ、
現在は美少女ゲームブランドOverflowの広報をされているラジカル☆うえき氏のことかと思われます。
当時は2chを模した雑誌広告を出す(この広告は雑誌主催の広告大賞を受賞しています)など、
広告の範囲に留まらないユーザーの反応を呼び起こし
(今にして思えばあの頃に原神氏を"あえて"前面に立たせていたのも戦略の一貫だったのではと思う)、
ととモノ。というブランドを広く認知させるに至った手腕は非常に大きかったのだろうと。

3つ目に関しては「まだどうなる形かわからない」との事ですが、ともかく何らかの形で続けていくことは間違いないかと思われます。
そりゃそうだ、低予算で一定の収益が見込めるIPをそんなに簡単に手放すはずがないし


全体的なインタビューの構成としては、原神氏がジャンルorゲームに関しての思い入れを語り、
その後にこのゲームのどこが素晴らしいか、どこに力を入れたかを(微妙にポイントを外して)述べる、という、
かの『ヴァルケン』やら『ホットギミック』やらの頃のインタビューと代わっていない印象。
全くぶれていない一貫性すら感じました…が、ラストの一文。

(以下引用)
原神のことは嫌いでも、「ととモノ。」のことは嫌いにならないでください。

(引用終わり)

…認識してたのか。
個人的にはこの一文に筆者の心を見透かされたようで、やや驚き。


ゲーム自体はまだ『3D』の方が終わっていないので、こちらを遊ぶのは相当先になりそうです。
『3D』とそんなに変わっていないのならば、この手の初心者でも無難に遊べるレベルではあるとは思います。
(個人的には『3D』の中盤以降は悪い意味で『ととモノ』だな、とは感じていますが)

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July 28, 2011

悪い冗談はFinalにして頂きたい

このタイミングでこのタイトルだと3DSの話題かと思われるかもしれませんが、
そんな事は(個人的に)どうでもよく、取り上げたいのは次の話題。

剣と魔法と学園モノ。Final、PSPで発表。

最新作「剣と魔法と学園モノ。3D」から1ヶ月も経ってないのに最終作発表かよ!
という突っ込みをまずは入れさせて頂きます。
そんな最終作の内容は…と言いますと、こちらはファミ通.comの記事でスクリーンショットが公開されています。

…うん、自分がととモノ3Dで見たばかりのイベントやダンジョンが公開されているんだ。

記事中にある冒険の舞台がモーディアル学園…という点もととモノ3Dと同一で、
新システム「アラウンドビュー」もととモノ3Dで初搭載されたシステム。
ととモノ3Dのアラウンドビューに関しては公式ブログで「当初はスライドパッドにのみ対応だった」と明言されており
(リンク先3/4ほど、アクワイア横山氏の発言)、
今回発表されたPSPのFinalでも同システムが実装されていることから、当初からマルチ開発を視野に入れていたんじゃないか、と邪推してしまいます。
(同記事はさりげなくととモノ3Dの中盤以降のバランスの悪さを謝罪していて個人的に驚いたのですが、その点についてはまた別の機会に)

一応制服に新しいものが追加されてたり、アイテム課金と言う要素が追加(と言うか復活)されているらしいのですが、
現時点の情報からすると、筆者にはととモノ。3Dの完全版にしか見えません。

企業の姿勢としてはリスク分散は当然かと思いますが、
1ヶ月も経たずにこういう発表をするのは若干の怒りを感じてしまいました、とさ。

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October 11, 2010

ご覧の有様だよ!剣と魔法と学園モノ。3

と言うわけで発売されました、「剣と魔法と学園モノ。3」。
当然発売日に購入してはおりましたが、DSiウェアの「ピクダン」にハマっていたのでプレイ開始したのは今日でございます。

ネットでの評判も悪くないようなので、ようやく反省したかな、と思い始めた訳ですが…

- 1時間経過 -

相変わらず出来が酷過ぎるだろ、これ。

職業の増加、制限の消滅などでキャラメイクが細分化されたり(これはこれで選択肢が多すぎるという難点ではありますが)、
宝箱からのドロップアイテムにユニーク能力が付く(Diabloや戦闘の監獄のシステムに近い)ようになり、ハックアンドスラッシュ要素を強化したのは評価できますが、
いかんせんゲームとしての基礎部分がダメになりすぎている!

具体例を挙げるとまずは戦闘シーンで、敵味方各メンバーの行動前に、およそ1〜2秒のウェイト時間が入ります。
単純に待ち時間としてはこのくらいのウェイトが入るRPGは珍しくないのですが、
問題点なのはこのウェイト中に演出らしい演出が現れないこと。
例えばDQ9であれば通常攻撃時に敵に駆け寄り一撃を加える、という演出がなされ、待ってる間もそう気にはならないんですが、
このゲームの場合せいぜい一部の敵のイラストが攻撃モーションのものに替わる、またはキャラクタに吹き出しが出る程度で、ここまで待たせる必要性を全く感じません。
ドラクエならせいぜい敵は多くてもだいたい4〜5匹ですが、こちらでは平気で敵が10匹以上出るので尚更。
そもそも前作でさえ演出はカットできるようになっていたのに、何故このような仕様にしたのか意図が全く意味不明で、
この一点に関しては明らかに改悪と言ってよろしいでしょう。

2つ目の問題点としては相変わらず破綻したゲームバランス。
ゲーム開始後2番目の依頼を受け、目的のダンジョンに入ったとたん、敵の強さが大幅に上がります。
どの程度かと申しますと、大体こちらのHPが100前後のところに、攻撃1発のダメージが60〜80の敵が群をなして襲来。
ちなみに、最初のダンジョンの敵の攻撃ダメージが10を越えることはまずありません。
狂王の試練場に換算するなら「地下2階に下りたら敵が地下8〜9階のテーブルだった」というところでしょうか。
オマケに逃げようと思っても逃走率は異常に低く設定されており、さらに今作では確実に逃走できる陣形技が存在しません。
これは厳しいゲームバランスどころが、もはや破綻していると言えるでしょう。
このゲームの元祖であるwizardryシリーズ(4を除く)や他のwizライクでも、序盤からここまで崩壊したバランスの作品は無いかと。
プロデューサーの原神氏のインタビューによれば『まさに「間口を広げる」ことを考えつつ調整しております。』との事ですが、
まともに調整をしているとはとても考え辛いです。
(前作からそうでしたが)せっかくイラスト面での集客率が高いタイトルなのに、こうゲーム内容が破綻していては本気でこのタイプのRPGを復活させようとしているのか?と思わざるを得ません。
まあ、マップに関してだけは前作のいきなり「ぼくのかんがえたさいきょうダンジョン」を設置しないだけ良心的になったと思いましたが。

その他探索画面でどこが壁なのか全くわからないようなビジュアルだったり(この手のゲームでは致命的な仕様だと思う)、
相変わらず世界設定にそぐわないところがチラホラ見られたり、
(野外ダンジョンのエリア移動の際に「ワープ」のような効果音がするのはどういうこと?)
味方側の呪文威力が低すぎたりと、
(普通に序盤から武器攻撃でダメージ50程度出るのに呪文では10〜20程度…)
気になる粗がかなり多いです。


以前どこかで「ゲームとして欠点は多くても、基本的な環境が快適ならばとりあえずは遊べる」という論調を見たことがあるのですが、
このゲームに関してはその逆で、「改善しようと思った跡は見られるが、その分基本的な部分がダメになってしまった」というところでしょうか。
ある意味、プレイ感覚自体は悪くなかった前作よりタチが悪い、そんな印象を受けました。

正直この作品を買うくらいなら、DSのウィザードリィルネサンス作品、あるいはエルミナージュ2にととモノキャラを放り込んで遊ぶ方が数倍楽しめるとは思いますよ。

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August 06, 2009

Advanced Dungeons and Classes 2nd : Prologue

「騙す商売」と言うものは、いつの時代も変わらない。
人々の夢を喰らい、未来を喰らい、金を喰らうのが彼らの商売である。

「一流の『冒険者』を育成する」――そういう教育理念を掲げた学園も、その商売の一つであるといえよう。

吟遊詩人に唄われるような英雄を、人々は敬意を込めて「冒険者」と呼ぶことは多い。
そういったイメージを巧みに利用した宣伝手法で入学者は確かに多いのだが、実際は謝礼ばかりが高く、
それでいて「学生の自治性を尊重する」と言う名目上、身のある講義と言うものは行われていないのが現実である。
その学園に入学したやる気のある若者は絶望し学園を去り、そうでない若者はろくでない剣術や中途半端な魔術に満足し、向上心と言うものを失う。
当然そんな者たちが名を上げられるわけもなく、所謂冒険者崩れの「ならず者」として荒んだ道を歩む者が大半であるという。

その学園の名は、「クロスティーニ学園」。
これから綴られる文章は、この学園で起こった出来事をありのままに記述した、「真実の記録」である。




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とまあこんな堅苦しい文章でととモノ2のファーストインプレッションを感じたままに書いてみました。
こんな小説風文章で書いてみるのも文章力を鍛える意味では良いのかもしれないんですが、読む方としてはどうなんでしょう(笑)

これから少しずつ書き溜めていく予定。

追記:
想像以上にアレなんでもう私のととモノ2を続けるライフは0です。

jzunkodj4y at 23:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!