September 20, 2021
現行ハードに「転生」を果たした名作DRPG。『デモンゲイズEXTRA』
2021/9/2に、PS4/Switchで発売されていました。
『デモンゲイズEXTRA』。
2013年にPSVitaで発売され、
PSVitaのDRPGの中でも傑作と称されることの多い作品です。
筆者も、大いにドはまりして相当やり込みました。
他の事がまるで手につかなかった恐ろしい子…!『デモンゲイズ』
私の初めてのプラチナトロフィー、それは『デモンゲイズ』で
どれだけハマったかは、上記の当blogの過去記事を参照して頂ければ。
改めてゲームの背景を説明しますと、
薄暗い地下の部屋で目覚めた記憶喪失の主人公。
地下を彷徨っているうち、訳も分からず謎の生命体「デモン」に追われる羽目に。
そこに割り込んできた隻眼の女戦士・ランスローナは、
主人公に剣を渡しこう言った。「見せてみろ、お前自身の命の価値を!」
デモンの撃退に成功した主人公。
主人公が目を覚ました冒険者の宿「竜姫亭」の女主人・フランから、
主人公は「デモン」をその瞳に封じることができる、
「魔眼」の唯一の持ち主…デモンゲイザーであるという事を告げられる。
かくして主人公は竜姫亭の住人として迎えられ、
武具屋のカッスル、錬金術を得意とする
謎の葬儀屋・プロメス、
奇人変人が跋扈する竜姫亭の一員として、
そして様々な特技を持った勇者を雇い、迷宮に挑む冒険者の一員として、
様々なドラマを見せながら、危険なダンジョンへ挑む…というDRPGになっています。
基本的にはオーソドックスな3Dダンジョン探索RPGですが、
パーティメンバーを「竜姫亭の部屋を新たに借りて」増やしていくのが印象的。
もちろん部屋を借りるにはお金がかかるし、
ダンジョンから竜姫亭に戻るたびに家賃を請求されるし…で、
管理人さんは異常にお金にがめついのです(笑)
そのためにダンジョン内に点在する「サークル」に
様々な「ジェム」を投げ込み、魔物を召喚して、
投げ込んだジェムに対応した戦利品を得て、
アイテムドロップでパーティを強化しつつお金も稼ぐ…
というのが、本作の主なゲームの流れになります。
ダンジョン内のサークルを制覇していくと、
ダンジョンを支配している「デモン」が現れます。
先述の通り、主人公の使命はこのデモンたちを倒し封印していくことで、
一度封印したデモンはバトル中に
「6人目の仲間」として召喚することが可能になります。
各デモンには隠し扉を見破る、ダメージ床を無効化するといった、
ダンジョンを攻略する手助けとなるスキルや、
また単純に攻撃力が非常に高い、
あるいは耐久力が非常に高く味方を守ってくれることで戦闘で頼りになる者、
さらにHPの自動回復を行う、敵後列の攻撃を無効化するなどの
強力な戦闘時スキルを発動させる…などの特色があり、
このデモンのマネジメントもこのゲームの面白さの1つ。
…と、ここまではPSVita版とほぼ同じなのですが、
『EXTRA』における大きな要素が新クラス・マキナの追加。
「2人1組で行動する機械人形」という設定で、
最初からそれを意識したスキル(片手武器2本装備・アイテム連続使用)を持っているほか、
能力値の成長も「参入時にボーナスポイント40を(各能力値20以下で)振り分け、
さらにレベルアップで各能力値を参入時の値+20まで割り振れる」
という、かなり変則的な特化型パラメータ振りができるようになっています。
さらにマキナは「神器」(様々なスキルを付与できるレアアイテム)が
他のキャラクターの倍である10個装備可能…という特性も持ってまして、
人それぞれによって全く違うロールが組める、
まさしく「可能性の獣」というべきクラスとなっています。
但しマキナの参入は中盤までストーリーを進めてからとなります
(具体的にはグリモダール城のユピテル撃破後)。
この頃にはほぼ確実に5人パーティを組んでいるはずで、
せっかくの新クラスを使うためにはパーティメンバーを外す必要が出てきますし、
マキナ自体は神器を使わないと単に二刀流を持っただけの
劣化サムライとしか言えないクラスで、
この頃にはまだ神器も十分に揃わない…と、
わざわざパーティメンバーを外してまで、
参入させる価値があるか?というとかなり微妙なところ。
単純にクリアだけを目指すなら、無理に使う必要はないかと思います。
一応マキナの追加に従って多少のストーリーが追加されてますが、
マキナ参入以降は一切本編のシナリオに関わりませんし、
マキナを連れていると発生するような特殊イベント等もありません。
その他、PSVita版で初めて搭載され、
その快適さが素晴らしかった「1度踏破した地点への自動移動」が
高速化されたり回転床で止まることがなくなったりと進化、
また近年のエクスペリエンスDRPGでは搭載されていますが、
デモンゲイズ1の時点では搭載されていなかった超高速戦闘も実装。
ゲーム中の最終狩場となる「神々のエデン」へのショートカットも追加!
もうわざわざグリモダール城を通り抜けなくても、
思う存分大村正掘りに没頭できます(笑)
…ただ、PSVita版から進化している点は多いものの、
多少の不満も感じる部分も。
例えばこのゲームには特定のデモンを連れて壁を蹴ると
隠されたレアアイテムが手に入る地点があり、
その場所を記した「宝の地図」というアイテムがあるんですが、
これが1度宝の地図を入手したらオートマッピング上に表示される
『デモンゲイズ2』の仕様ではなく、
アイテムを確認しないと位置がわからないPSVita版の仕様のまま。
このデモンゲイズ2で劇的に改善された部分は、
EXTRAにもフィードバックしてほしかった。
また高速戦闘が実装されたのは前述の通りですが、
ターン終了時の「状態異常から回復した!」などの
メッセージダイアログは、高速戦闘中でも毎回表示されます。
正直言ってこのへんも一括で非表示にしてくれても良いのに、
中途半端な対応だな…と思った次第。
アイテム数の水増しとしか思えない、
無駄に種類の多い回復アイテムや換金アイテム、
剣や刀、鎧といった特定の種別のアイテムだけを
出現させる「ジェム」があるものの、
結局高ランクのアイテムが出やすい長所のある
「無印のジェム」だけあればいいんじゃね?とか、
そういったデモンゲイズ1の欠点はそのままで、
良くも悪くもこの辺りは原作に忠実、と言えます。
何はともあれ、DRPG史に残る傑作である『デモンゲイズ』が、
こうして現行機で再び遊べることは素晴らしいことだと思います。
2013年当時に「新世代ダンジョンRPG」と銘打たれて発売されたゲームですが、
2021年に改めて遊んでも「やっぱり面白い!」と筆者は感じたのです。
当時まだDRPGの魅力に気付いていなかった方も、
またはもうDRPGをやり込んでいた方も、
改めて竜姫亭を訪れてみては如何でしょうか。
この記事へのコメント
1. Posted by 143 September 21, 2021 11:33
モン勇クリアしたのでスイッチ版プレイ中ですがやっぱり快適性は落ちますね。コマンド操作中微妙な引っ掛かりがあったり、たまに会話ログが勝手に一つ送られたりあります。アイテム欄の圧迫も相変わらずで宝の地図が邪魔でしょうがない。フルプライス取るならこの辺直してほしかった。ゲームとしては間違いなく名作なのに勿体ない。週末にDIABLO2が控えているから一周目はクリアしときたいなぁ